サイダーランド・イン・カナダ vol.1
2023年5月8日から1週間カナダ東部にサイダリー訪問とサイダー事情を探りに行ってきましたので、その様子を旅行記の形でご紹介したいと思います。
今回はカナダのオンタリオ州トロントにて食と飲料の展示会SIALが開催されるということで、新たなサイダリーに出会いを求めて出かけました。
トロントへは毎日羽田から直行便が出ているので、基本的に行くのに難しくはないと思います。出発日はコロナが5類に移行したということもあり、コロナ前と同じ仕様に戻っていたので、用意したワクチン証明書も必要なく、肩透かしを食らった感じではありましたが、難なく出発でき一安心でした。
13時間の飛行を経て、トロントへ到着。
今回同行の方々と合流して皆でホテルに向かいました。滞在のホテルは展示会会場の向かいにあり、1人では広すぎる部屋でソファーで寝るので十分な気すらしました。こういう時の貧乏気質を何とか変えたいものです…。
夕飯は、事前にカナダサイダー協会のバリーからおすすめの店をいくつか教えてもらっていたので、そのうちの１つに行こうと思っていたところ、同行の皆で行こうと話になり、一緒に行くことになりました。
その場所は、トロントの東側のイーストエンドにある、サイダリーでレストランも営んでいるBrick Works Cider House （ブリック・ワークス・サイダー・ハウス）。
ホテルから車で20分くらいだったので、Uber Taxiを呼んでいきましたが、今回の旅行はめちゃくちゃUber Taxiのお世話になりました。短期間の滞在での街の移動には便利の一言に尽きました。
このブリック・ワークス・サイダー・ハウスは、幼馴染のクリスとアダムが本職とは別に元々オンタリオ州のリンゴを用いて、自家消費用にサイダーを生産していました。いつかはサイダリーをやりたいと温めていた夢の機は熟し、2013年にサイダリーを創業。サイダリー名は1904年のトロントのダウンタウンが全焼した大火災から回復したそのレンガ造りの建物の街に敬意を表し、ブリック・ワークスにしました。2018年からはサイダリーを開放し、街の人々が気軽に訪れることができるようにしました。
彼らが最初に造ったサイダーは、トロントの大火災の驚異的な回復力から着想をえたBatch 1904で、言うまでもなく彼らのフラッグシップサイダー。
これは注文マストでしょう！ということで最初にパイントで頼みました！
トロントの大火災からの大復活を遂げて100年が過ぎ、大きな都市として存在し続けるトロントに祝意を込めて造られたこのBatch 1904は、オンタリオ州産のリンゴ100％使用したイギリススタイルのサイダーでフレッシュな酸が引き立つ非常に爽やかで飲み飽きないスタンダートを感じさせる辛口でした。
テーブルにサーヴされた時、ジャムの空き瓶のようなグラスに驚きましたが、そこはエコフレンドリーなサイダーですよ、持ち帰りができます！
ちなみにオンタリオ州のサイダリーはところによっては濃縮還元果汁を使用しているところもあるので要注意です。
そして、普通は色々と試して飲んでサイダリーの実力をみてみたいというのがインポートする人の感覚なので、ご一緒したカナダのクラフトビールの輸入を手掛けるドリンクアッパーズの真室さんの奥様は、手堅くサイダーフライトを選んでました。
こういうところが欠如し、最初からスタンダードキュヴェをパイントで注文する私は、仕事を完全無視した単なるサイダー飲みになってました。この先仕事とタスクを遂行できるのか怪しい予感です。
サイダーフライトというのは、色々とお試ししたい人のための少しずつ頼める、いわばちょい飲みセットです。
選んだ番号が容器に書いてあるので、頼んだものを確認して飲むことができます。とはいえ、この日は注文と違ったものが注がれてたので、後で頼んだものに変えていただきましたが、よくあるあるですね。
イギリスでは乾杯する際の掛け声でCheers!代わりにいうWassail！（ワッセイル）ですが、トロントではなんとサイダー名になっていました。
伝統的なワッセイル・スタイル…？？？一体何なんだろう？
とても気になるもののいきなり甘口は嫌なので、今回はスルーしました。
08/05/23
Vol.2に続く
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©2023Marie Tanaka
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