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1_4『スモール・イズ・ビューティフルー人間中心の経済学ー』

E・F・シューマッハー/ 小島 慶三, 酒井 懋訳 / 講談社 / 1986年
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今から約50年に、経済学者シューマッハーによって書かれた本。タイトルからうかがい知れる通り、物質至上主義や科学技術の巨大信仰、豊かさの追求を続ける社会に、経済学の視点から警鐘を鳴らしたものだが、今読んでも色褪せない。現代社会が抱える根源的な課題は変わっていない。一つしかない地球と共にいかに私たちの活動を持続させていくのか、建築・都市に関わる立場からできることは沢山あるはずだ。最後に、タイトルだけで著者の意図を誤解しないための1文を紹介します。「今日、人びとはほとんど例外なく、巨大信仰という病いにかかっている。したがって、必要に応じて、小さいことのすばらしさを強調しなければならない。(もしも、ことの性質や目的と無関係に、小さいことが盲目的に尊ばれるようなことになったら、この逆のことをしなければならない)P.85」

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推薦者:出口亮(大成建設 設計本部)
1981年 茨城県生まれ/2004年 東北大学工学部建築学科卒業/2006年 同大学大学院修了/2006年 大成建設株式会社。代表作として「TSURUMIこどもホスピス」など(日本建築学会作品選奨、BCS賞、他受賞多数)

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