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同じ目線で寄り添ってくれる料理エッセイ本。

以前、コウケンテツさんの動画を見てプリンを作った。

そのとき理由は分からないけれど、私の中で「コウさんの印象がなんだか変わった…!」と感じ、同時に、以前よりも好きだなぁと正直な感想がポンっと出てきた。以前というのはざっくり10年ほど前の印象だ。


そんな流れで久しぶりにコウさんの料理本を手にしたくなり図書館で予約。届いたのがこちら。

『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』/コウケンテツ

毎日のごはん作りがしんどい、料理を作ることに苦手意識を持っている、ごはんを作っても家族から文句しか聞けない…など悲痛な生の叫びを聞いたコウケンテツさんが「なんとかしたい」と書き下ろした一冊。

コウさん自身も3人の子供をもつお父さんで、日々の食事づくりを担っているそう。料理家なんだから毎日きちんとバランスよくご飯を作らないと…という気持ちはあるものの、正直料理をしたくない日もあるという。どこかで自分にプレッシャーをかけていたのかもしれない、とも。

きっと読者は、料理家でもそんな気持ちになるのだから自然なことなんだ、自分だけじゃないんだ、と安堵する人が多いのではないだろうか。わたしもその一人だ。

この本を読んで、コウさんの印象がなぜ変わったのかがよーく分かった。

同じ目線で話ができる料理家。
読者に寄り添った言葉は、ちゃんと響く。


読み終わった後に、不思議と何か作りたくなる。きっと重くのしかかっていた肩の荷が、コウさんのエールですこし軽くなったのだろう。冷蔵庫にあるものでさっそく2品作ってみた。

家族の「おいしい」が聞きたくなるけれど、あまり期待しすぎずいこう。わたしは、料理を作ること自体を気分転換のように楽しみたいっていつも思っている。








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