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ボロボロの歯で恥ずかしい… それ気にする必要ないよね?《歯科衛生士》

「こんなにボロボロの歯で、お見せするのも恥ずかしいわ」
歯科医院で働いていると、新規の患者さんからよく聞く言葉です。
正直な感想を言うと、スタッフ全員気にしてませんから。
これについて歯科衛生士が思うことを紹介します。


違和感あり!患者さんからよく聞く言葉。

歯科医院ではまず問診を行います。
よく聞くのが、
「本当は前々から困っていたのだけど、こんなにボロボロな状態だとお見せするのも恥ずかしくて…。
いよいよ痛みが強くなってきたので、ようやく受診したんです。」

お口の状態の悪さより、治療への協力度や積極性の方が重要視しています。

①専門家が驚くような状態じゃない。

確かに一般の方にとっては、
驚くようなボロボロな状態の方もいるでしょう。
それでも私たち専門家が、ビックリすることはありません。
”口の中で歯が崩壊している”
”歯ぐきから膿が出て、グラグラしている”
”そもそも歯が無い”
そんな患者さんは見慣れているのです。

②もっと重症な方で学んできた。

歯科医師、歯科衛生士は国家資格保持者です。
国家資格の取得のためには、何年も教科書と臨床実習で勉強をします。
(歯科医師6年、歯科衛生士3年)
教科書に載っている写真は、症状が分かりやすく、重症な写真ばかりです。
また実習は歯科大学の付属病院で行われることが多いです。
大学病院は、一般の歯科医院で手に負えない重症な方が受診されるので、なかなかお目にかかれないような症状の方もいます。
このように学んできた専門家にとっては、
患者さんが言う「ボロボロ」という状態でも、
さして驚くことはありません。

③ひどい状態?腕が鳴りますね!

語弊を恐れずに言うと、「ボロボロな状態」=難易度の高いミッションです。
専門家にとっては、まさに腕が鳴る状態なんです。
重症であれば、それだけ手順や方法に工夫が求められます。
 ”このお口を完璧に機能回復させるにはどうすれば良いか”
 ”この費用の制限の中で、最も満足できる治療方法は何か”
 ”より通院回数を減らすために、手順はどうするべきか”
診療が終わった歯科医院で、このような議論を交わすときの生き生きした表情は、院内だけの秘密ですね。

まとめ 気にしないで受診しましょう

専門家集団の歯科医院では、あなたのお口の状態で驚くことはありません。
恥ずかしがらずに、早めに歯科医院を受診しましょう!
もし本当に重症であれば、歯科医院も腕が鳴る!と
積極的に治療に取り掛かるはずです。
もしあなたのかかりつけ医院が、経過観察ばかり行う医院であれば、積極性のある専門家が集う歯科医院へ、転院することも自由です。
検査とカウンセリングをしっかりと行ったうえで、
治療を進める歯科医院と出会えることを祈っています。

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