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やり遂げるその時まで

先程、一希の膝の手術がリリースされました。



「コンサはJ1にいなきゃいけないチームですよ」
「残留するためには、痛み止めの注射でも何でもできることして残留させますよ」

 昨年、シーズン終盤にチームが残留争いに巻き込まれた時期に一希から聞いた言葉でした。

 これまで何度も膝の手術から復帰しましたが、膝の簡単な手術を経験してる私ですら彼の辿ってきた道は過酷だと想像できます。

 まして一般人がスキーとかの受傷からの復帰ではなく、プロサッカー選手という足でお金を稼ぐ商売道具と考えれば、その想像を絶するこれまでの過程は彼にしかわからないと思います。
 痛みもかなりのものだと感じます。

 私は今、頻繁に練習を見れる環境だったため、彼の膝に巻かれる頻度が増えていくテーピングをいつも見て気になっていました。

 どんなことしても、少しの時間でもチームの残留に貢献したい。そう決意して日々の練習をしてたそんな矢先、膝が再び悲鳴をあげました。




 今年の沖縄のキャンプも膝のリハビリメニューから始まりましたが、キャンプを見に行った時は、グランドの角で黙々と復帰メニューをこなす彼の姿がありました。


 いつものごとく「膝どうだい?」って聞くと「順調に回復してます!」といつもの一希のトーンで返ってきたのでひとまずホッとしたのを覚えてます。



そして5月再度一希は立ち上がりました



 今シーズンもたまに別メだったり、試合の後の練習に姿がない状況も確認することがありましたが、膝の状態を見ながらアジャストしてく、そんな感じでコンディションを整えてた、ここ数年はそんな感じで見ていました。

 今迄に練習中に接触して、苦痛な顔見るたびに「うわ!大丈夫か!」って言う心境になったのも何回かありました。

 クールダウンのランニングも仲間と走る姿も一人裸足で足の裏に刺激を与えて膝にも負担かけないようにやってるのかなという思いで見ていました。

 私の感覚的にも膝の状態が悪くなるというか良い状態の時間が少なくなってきているって言う感じがありました。

 外野の自分が見てそうなら、本人もそれ以上に感じているのかもしれない。

 そんな印象をここ数年抱いてました。

 しかし、トレーニングを重ねれる膝のコンディションのいい時は試合メンバーには彼の名前がありました。


 先発の機会は少なくなったものの、チーム内での紅白戦の時、Bチームに一希が入れば明らかに違うなってトレーニングを見てました。

 試合に出ては、膝の状態を見て休養、そんな様子を見ていつも「膝大丈夫かー」と声をかけていたけど、最近はしんどいですねって言う言葉を聞くようになっていました。

 そんな中、先日スカイアースとの練習試合で一希は後組のボランチ出場、ビルドアップには宮澤、福森がいて、アクセントに伸二さんがいたチームは相手は強度落ちたメンバーとは言え素晴らしいボール周しでした。

 その中で一番輝いてたのは一希でした。
 本人に聞いても凄い膝の感触もよかったらしくまだまだ出来るという確信を得たのかもしれない。


 今回はオペはまさに背水の陣の心境だと思います。
 一希はテレビの特集でもう神様はいないって言ってたけど、その忍耐力は神の領域を自ら超えてるのかもしれない。

 不撓不屈の男と人は言うけど、サッカーができなくなることを常に脳裏にありながら、自分に与えられた運命を受け入れ、痛みがない時はまだまだできるって言う感覚だけを目指して日々進む、不屈とは違う繊細さを私は感じます。

 ランニング中に「おつかれす!」と爽やかに挨拶してくれる姿を一日でも早く見れること祈ってる

 そしてまたあのトレマの時のような躍動感を取り戻せることができるといいけど、運命はどう進むのかわからないが、また一希が乗り越えてくる事を待ち続けようと思います。一希がやり遂げるその日まで


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