見出し画像

新卒採用についての一考察

私は今の会社に新卒採用として入社しました。
かれこれ15年以上前のことですね。
それからずっとうちの会社は毎年2名から多い時は7名とコンスタントに新卒採用をおこなってきました。

そう、あまり深く考えずに。。。

「新卒採用はよいことだ」
「新卒採用は毎年やるものだ」
「新卒者は優秀だ」
私の周辺だけかもしれませんが、そんな風潮があります。
この当たり前におこなってきた新卒採用。
今回は新卒採用に関して感じていること、考えたことを書こうと思います。
(ここでの新卒採用は4年生大学卒業者を対象としたものとします)

なぜ新卒採用なのか?

そもそもなぜ新卒採用なのでしょうか?
中途ではダメなのでしょうか?

「中途採用者は前の会社のやり方や文化という色がついている。その色を一回白紙にしないといけないから大変だ。その点新卒者は真っ白なキャンバスのようだから自社の色に容易に染めることができる」
みたいなことを聞きます。
確かに一理あると思います。
が、会社として何をやらせて、どんな成果を期待しているのか?が決まっていないから「とりあえず新卒」になっている側面も大きいと思います。
とくに中小企業においては社員に対して明確な役割が示されていません。
求める成果や仕事が明確であれば、それを達成できると思われる人材を採用すればいいのです。
会社としての仕組みやルールが未熟であるがゆえに「新卒採用」となっている気もします。
あ、あくまでうちの場合ですよ。

周囲から聞かれるメンツ

金融機関の担当者や支店長、研修仲間などによく訊かれるのが
「御社の今年の新卒採用人数は何人ですか?」
です。
とくに経営者仲間の共通の話題として新卒採用ネタはテッパンです。
「うちは内定辞退が多くて今年は4人ですよ。」
とか
「え!御社は10人!!いやーすごいですね。どうやっているのですか?」
とかよく聞こえてきます。
ですので
「うちは今年は0人なんです。」
「積極的に新卒採用やっていないんです。」
と答えるのはカッコ悪い感じがするのでしょう。経営者は。たぶん。

打率が悪い

新卒採用をしっかりやろうとするとお金がかかります。
時間もかかります。人手もとられます。
採用パンフレット作成、ホームページ作成、SNS発信、説明会の開催、インターンシップの受け入れ、選考会などなど。
さらに採用コンサルを依頼すればコストは増大します。
以前算出したのですが、ざっと大学生1名を採用するのにかかった金額は200万円でした。
これだけ初期投資をして、しっかり成長してくれて戦力となって長期にわたってバリバリ働いてくれればいいのですが、まぁ辞めます。
いろいろな理由はありますが、多くが辞めていきます。
「どうせ3年で半分は辞めるから多めにとっておこう」とか言っちゃう始末。
会社に利益や仕組みをもたらしてくれてから辞めてくれればいいですが、だいたいそこに行き着く前に辞めます。
辞められた時点で採用にかかった費用(場合によっては支払った給与)はすべてパーです。

ちなみに今日現在新卒採用で当社に入社した人数は累計でざっと70人。
うち(非常におこがましいですが)私の目から見て「これは幹部だ!」と思えて現在も在籍している人数は2人。
すでに辞めてしまって「こいつは惜しかった!」と思える人数を足しても5人。

んー新卒採用ってなんなんだ!という思いを抱いた出発点です。

次回に続く

よろしければサポートをお願いいたします!