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「つなぐ」の想いを込めて

商品を新たに生み出すとき、何をテーマにしようか?お客様に何を伝えたいのか?商品を通じてどんなことを感じていただきたいのか・・・。
考えて、考えて、考え抜いて、コンセプトを決めていきます。今春、新たに中央軒煎餅に仲間入りしたKumitte(クミッテ)もそのひとつです。
Kumitteは、"つなぐ"がキーワードの商品。
蓋を開ければ、可愛らしいサイズの6つの味がそれぞれカラフルな小袋に入ってにぎやかに詰め合わされています。
今回はこのKumitteの開発に携わった佐藤さんに、商品への想いやお客様への想いをインタビューしてみました。

Kumitte(クミッテ)についてインタビュー!

Q)こんにちは、佐藤さん。Kumitteについて、色々とお話を聞かせてください。よろしくお願いします。
さっそくですが、どうしてこの商品を作ろうと思ったのですか?

佐藤さん)商品を手にしたお客様に、笑顔とワクワクを提供したいという思いがありました。
米菓って昔から変わらないイメージが世間一般にはある。安心感はあるけれど米菓にワクワクを感じない人も多いと感じていました。そして、どこのブランドで買っても醤油味やサラダ味は存在しています。安心感がありすぎて、米菓を通じて心の高揚感を得ることは難しいのかなと。
その安心感の概念から一歩踏み出して「なにこれー!食べてみたいな!」と思わず言ってしまいそうな楽しいおかき、記憶に残る米菓を作ろうと思ったのが始まりでした。


Q)Kumitte(クミッテ)という響きも楽しそうですね!商品名の由来とかはあるのでしょうか?

佐藤さん)由来はたくさんあるんです。
1つ目に素材同士が手を組んでいること。例えば桜えびレモンはその味名の通り桜えびとレモンを組み合わせて新たな美味しさを生み出した味です。他の5つの味も素材同士が手を組んでいます。
2つ目に、手を込めて心を込めていること。素材を2種以上組み合わせているので、生産自体に手間がかかったり、ベーシックではない普段とは違う素材を使っているので焼き上げるのが難しかったりします。職人達がこの困難にも負けずに手を込めて心を込めて作ってくれているんです。本当に感謝!ですね。
3つ目に、人と人が手を組むイメージ。大切な人との結びつきが、この商品を通じてより素敵な関係性になっていただければ嬉しいなという願いが込められています。
4つ目に、商品が出来上がるまでに沢山の人が関わる中で、お互いが手を組み、良いものを作りたいという私たちの思いがあります。
“手”を“組む”を掛け合わせて“Kumitte(クミッテ)”という造語を作りました。
響きも“クミッテ”って楽しそうですし可愛らしいなと思って。

note_開発者インタビュー_ECTOP用

Q)素材同士の組み合わせ、ワクワクしますね~。気をつけたことや意識したことはありますか?

佐藤さん)そうですね…。今回はベーシックすぎる安心感のある米菓から、一歩踏み出した味をテーマにしています。
ただ、ギフトとして使用されるお客様が多かったり、年配のお客様も多かったりもします。プレゼントとして差し上げるために購入したり、普段の米菓の味にに慣れ親しんだお客様には、冒険しすぎる味は敬遠されてしまうと懸念しました。
なので、味の想像ができる範囲内の安心感はありつつも、新しさやワクワク感を感じていただける味ってどこなんだろう?を意識して開発しました。


Q)
いわゆる“普通のお煎餅”とは違う雰囲気ですよね。開発で苦労したことはどんなところですか?

佐藤さん)新しい素材を使って開発するのはいつも難しいです。
特にトマトペッパー味は、味付けだけにトマトパウダーを使って試作をしたら、口に入れたときに後味にトマトがいなくなってしまったので、生地の中にも練り込むことにしました。ところがトマトのパウダーを開封するとすぐに吸湿してしまうので、餅生地に練り込む方法を生み出すのに苦労しました。そして、トマトを練り込む=生地にトマトの色もついている。なので、焼き色の判断も難しいです。
4種のチーズも、硬すぎないサクッとしたお煎餅ににしたくて、お米の挽き方をいつもの挽き方とは変えてみたり、生地の水分値の調整、火加減の調整など、色々と試して出来上がりました。
他の味もここでは伝えきれないくらい難易度が高くて、他の開発メンバーや工場の現場の皆さんの全面的な協力体制で何とか発売に間に合わせました。


Q)
皆さんの協力体制が素敵ですね。冒頭にあった”人同士をつなげる”というお話をもう少し詳しく教えてほしいのですが…。

佐藤さん)
「私はこの味にしようかな」「こっちの味も食べたら?美味しかったよ?」「私はこの味が好きなんだ~♪」などと、ワクワクした空気がその場に生まれることによって、楽しい時間を共有し、そこにいる人どうしの特別な記憶として残るお手伝いができると嬉しいです。
なかなか会えない日々が続きますが、Kumitteを差し上げるときに、「Kumitteって手を組むって意味が込められているんですって!」と伝えることで、相手もきっと嬉しい気持ちになってくださるといいなと思っています。

Q)楽しいお話をたくさん聞けて嬉しかったです。ありがとうございました。また新しい味の米菓を楽しみにしていますね!

インタビューを終えて

なかなか作り手の想いを知る機会はありませんが、今回お話を聞くことができて商品への愛着が益々沸きました。
インタビューした私も、離れて暮らす両親へ「元気だよ、つながっているよ」という思いを込めてKumitteを送ろうと思ったのでした。
照れくさいけれど、ハロウィンデザインのメッセージカードを添えて…。

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