「恩返しをここで」3年 細田とあ
「恩返しをここで」
商学部3年 細田とあ
私は、出会う人に恵まれていると思う。
私は学連という役職で中大サッカー部に所属している。
学連とは、とても簡単に説明すると、チームと関東大学サッカー連盟の橋渡し役という立ち位置で活動を行っているのだ。
学連の活動はとても地味で目立たないことが多い。
表立ってやることも少ないため多くの人に自分の活動を伝えられず、時にもどかしさを感じることがある。
しかしあるとき、試合後選手やスタッフから「いつもありがとう」と言ってもらえたことがあった。
その言葉を聞いた時は心から嬉しかったし、自分がやってきたことをみてくれている人がいるんだということを知ることができた。
学連にやりがいを感じ、自分のやっていることに充実感を覚え、もっと頑張りたいと思った。
しかしそう簡単にうまくいかないことも現実だった。
思うようにできないことが続き、自分には向いてないんだと思うことは何度もあったし、何日もやる気が出ず、泣いて、やめたいと思う日々も数多くあった。また、そう思ってしまうことや、やりたかったことを投げ出してしまいそうな自分のことが嫌になり、とても恥ずかしく思った。
だが、今も変わらず学連を続けている。
その理由を考えたとき、素直で前向きに頑張る人たちが周りにいてくれたからだということに気がついた。
いつも私の周りには声をかけてくれる人や励ましてくれる人がいる。
心あたたかくていつも元気になれる。
ありふれた言葉を並べているようだけど、全く嘘ではない。
こんな素敵な環境に私はいて、素敵な人たちと一緒に活動できていた。
それを改めて知ったとき、こんなところで折れてちゃいけないと強く思った。
サッカーに真正面から本気で取り組む選手とその選手を全力でサポートするスタッフ。その尊さを、学連を通して感じ、自分は本当に貴重な環境にいることを実感する。
三年目の今年、学連は自分ひとりであるため、心細くなってしまうことも多い。しかしひとりじゃないことを知ったとき、寂しさはすっと消えていった。
私は本当に周りの人に恵まれていると思う。
だからこそその人たちのために自分のやるべきことをしっかりとやろうと思う。特別なことはできないけど、小さなことでも自分のできることを積み重ねれば、誰かの力になれるはずだ。
自分のできることをやって恩返しがしたい。
このすばらしい環境に身を置けていることに感謝し、後悔しないようにできることを精一杯やりたいと思う。
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