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なぜ学連をやるのか 3年・小林祥吾


小1のとき、兄のついでに少年団に入れられてサッカーを始めた。平凡な選手だったけど高3までの12年間続けてきた。高校時代、公式戦には1度も出れなかったし、Aチームに居続けることもできなかった。高校サッカーでやりきれなかったから大学では選手以外の形で活躍したいと密かに考えていた。

大学に入学しサッカーサークルに入ることも考えたが、学連に入ることを決めた。理由は「Jクラブ」に就職したかったから。何としてもJクラブに入りたかったので、学連に入ったときは「中大のため」とか「選手のため」とかそういった思いは正直無かった。自分の理想を実現するための手段の一つとしてか考えていなかった。

選手時代を思い返すと、チームの勝ち負けより自分が満足できる結果だったかどうかを大事にしていたと思う。負けても心底悔しいと思ったことは無いし、相手FWを抑えて満足のいくプレーが出来たらそれでいいと思っていた。

自分さえ良ければいい。そんな利己的な考えでいた。

学連での1年目が始まり、広報・技術・競技運営・総務・経理・登録・Iリーグといった様々な部会の中から幅広い経験ができると言われて「Iリーグ部」を選択した。右も左もわからなかったので、とにかく色々な仕事に首を突っ込んで経験を積もうと思った。

そして2年生。コロナの影響により制限されることも多々あったが、個人としては全国大会の統括を経験し、チームの仕事にも慣れさらに成長できたと思った。

そして3年生になろうとしたころ、幹部(学連をまとめるリーダー的立場)に立候補した。(今思えば立候補してしまったの方が正しい気がする)他の人より少し大変な仕事を経験し、少し苦しい思いをしただけでなぜかできると過信してしまった。

結果、幹部として2か月ほど経った今思うことは「俺にはできない」である。
2年間自分が成長できればいいとだけ思って過ごしてきた人間には、大会の全体を意識して、各方面の進捗状況を管理して問題が起こったらすぐに解決する。今後の学連を考えて後輩を導いていくなんてことはできなかった。それに加え、サッカークラブで働くことへの興味が薄れてきたこともあり学連で頑張る意味が分からなくなってしまった。

何で学連を続けているんだろう。何のために学連をやればいいんだろう。
リーグ開幕に向けて皆が動き回る中、惰性で仕事に取り組む日々が続いてしまった。

開幕して数日が経ったころ、同期の憲吾(学連3年)にその話を打ち明けたらこんなことを言ってきた。
「自分のために何かをするのではなく、誰かのことを思ってなにかをする。」と。
これは有名な人の受け売りらしい。この話を聞いたとき、自分の学連への向き合い方を考え直そうと思った。

学連の役割は大学サッカーを運営することであり、チームと連盟を繋ぐ橋渡しになること。運営をしなければ多くの選手がプレーする機会を失うことになる。グラウンドに行けば毎日壁にぶつかりながらもプロを目指す人、大学サッカーを通じて何かを見出そうともがいている人がいる。彼らの可能性を壊したくないし、もっと大学サッカーに熱中して欲しいと心から思えた。そのためには、中大学連としての仕事を全うし、連盟として何事もなく大会を開催し続けなければならない。今までの利己的な考えでは実現できない。もっと仕事に真摯に向き合っていく必要がある。最後にやり切ったと胸を張って言えるよう、残りの2年間を大事にしていきたい。

選手たちが活躍できる環境を作り続ける。
「選手のために」これが今の私が学連を続ける理由である。

◇小林祥吾(こばやししょうご)◇
学年:3年
ポジション:学連
前所属:水戸商業高校

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