オンライン活動の利点・欠点

こんにちは。ミモザ代表のYです。今回はオンラインの活動における利点と欠点についてお話ししていこうと思います。まずはオンライン活動開始までの経緯を振り返ります。

また、ありがたいことに、想定していたよりも多くの方に記事を読んでいただけているようです。拙い文章で読みにくいとは思いますが、可能な限り私たちのことを多く発信していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

活動自粛という未曾有の事態

2020年3月に緊急事態宣言が発令され、全国の大学ではオンライン授業に切り替わりました。本学も例外ではなく、前期はほぼ全ての授業がオンラインとなり、キャンパス内も正当な理由がなければ立ち入り禁止になりました。ミモザは3月に立川のレンタルスペースで行った映画鑑賞会を最後に、対面での活動は休止。会えないのなら電話で話そうと、「ミモデン」という電話会議を一度行いました(今考えるとすこしダサい名前)。年度の新しい始まりということで、ミモザでどう言ったことをやりたいのか、そういった志を交わした記憶があります。

4月になったら、実際に会わないとサークルに活力が生まれないというのも、感じてきました。限界が見えてきたという表現が正しいでしょうか。毎年必ずサークルで参加していたレインボープライドは、オンラインでの開催となりましたが、今年は参加したメンバーはほぼいませんでした。画面越しではなくて、直接あの雰囲気を味わいたかったーーそう望んでいた者がほとんどだったでしょう。3年間連続で参加していた私は、ほんとうに残念でした。

はじめてのオンライン活動

5月の初めに、インターネットで公開されているLGBTs作品を見て、コメントをしあうという活動を始めました。私自身が、何かサークルで共同作業というものをした方がいいのではないかと感じたからです。映像作品を観てコメントするというのは、気軽に参加できるし、他者の意見に触れることができるので、視野を広げられるという良さもあります。

話は変わるのですが、この頃私は、就職活動などでサークルに時間を割く余裕がなかったりして、活動をさぼりがちになっていました。そして悩み事も増え、同時に精神が不安定になっていた時に、グループLINEのノートにそのことを書いたところ、3,4人のメンバーがコメントをしてくれました。それがSOGIハラ関連の内容だったからなのか、真剣に答えてくれた人もいて、非常に元気付けられました。

日常生活で受けたハラスメントも、サークル内でネタにすれば、「学び」にだって変えられる。だから嫌なことは、私たちにとってはプラマイゼロなのかもしれないです。

ミモザでは、もともとLINEでの会話も活動の一部として位置付けていますので、積極的に今でも話題を出し合ったりしています。

ミモザに求められていること

その後は動画の鑑賞会だけでなく、ミーティングという名目で、オンライン飲み会のようなものをするようになりました。なにもかもアバウトで、とりあえず20時から始めると、いつの間にか23時になっていたり。入退室も自由で、出先から参加するメンバーもいました。話題になるのは、今お付き合いしている相手の話、最近始めた趣味の話や、自分のセクシュアリティーのこと、そしてアルバイトのことなど、、、枚挙にいとまがありません。あるメンバーがクイズゲームをしたいと提案すれば、みんなでクイズバトルをしたりもしました。

そんなことを続けていたら、メンバーがミモザに求めているものがわかったような気がしたんです。「安心してなんでも話せる場所」ーーそれがミモザのあるべき姿なのだと再確認しました。

そのような場所であるためには、誰も置き去りにしないという心遣いも必要だと考えていて、一部のメンバーだけが喋りすぎないように、発言権を可能な限り全員に与えたりもしています。この前新しく入ったメンバーの子から、「話を振ってくれて嬉しかった」と感謝の言葉をいただきました。特に新しく入った者は、気を使いすぎるあまり発言しにくいと思います。なので、ファシリテーターとして、全員が楽しむことができるように調節役も必要なのではないかと考えます。

オンライン活動の利点

前置きが長くなってしまいましたが、早速オンライン活動の利点を挙げさせていただきます。まず、一つ目に移動のネックが解消されます。私たちは、昨年までは中央大学多摩キャンパスを拠点とし、空き教室などを利用しミーティングを行ってきましたが、都合が合わず参加できないメンバーが毎回出ていました。しかし、オンラインでは、自宅からすぐに参加できるため、移動の時間も必要ありませんし、気軽に参加できるというメリットが生まれます。現に、オンラインミーティングの参加率は、オフライン時よりも格段に上がったと感じています。そして二つ目に、映画鑑賞会などが簡単にできるというのが挙げられます。もし、教室などで映画鑑賞会を行う場合は、プロジェクターの準備から、教室を借りる為の手続きが必要になるでしょう。しかし、オンラインの場合は会議ツールに標準装備されている共有機能を使えば、簡単に動画の同時視聴が行えます。サークル活動では、こういった手間がかかる部分のせいで、イベントの開催が億劫になったりしがちですが、準備が簡単なので負担が格段に減ります。そして三つ目は、プライバシーが安全だという点です。私たちのようなセルフヘルプを目的とした会では、セクシュアリティーをはじめとする個人情報がよく話題になりますが、他人に聞かれることが嫌な内容をより安心して話すことができます。(ただし、これは実家の場合は自分の部屋がきちんとある、または一人暮らししているなどの条件が揃っている場合に限ります。)

オンライン活動の欠点

欠点をあげるとするなら、まず一つ目は、セーフティネット(居場所)としての価値が下がるという点です。ご家族や友人にも自分のセクシュアリティーを話していない状態、つまりはクローゼットの場合には、避難場所としてセクマイサークルを必要とされている方も少なくありません。そういった方のなかには、家やバイト先で日常的にハラスメントを受けており、心理的にも身体的にも、唯一安心して過ごせる場所が全くない場合もあります。ですので、これはかなり深刻な問題で、現状としては、ミモザの基礎的な機能が止まっていると言わざるを得ないでしょう。ですから、可能な限り早くオフラインの活動を順次再開し、ハイブリッド型で活動を続けていくことが私としてはベストだと考えています。そして二つ目は、インターネット環境です。Webexをはじめとするウェブ会議ツールは使用する通信量がかなり多く、安定したインターネット回線と並みのスペックを搭載したPCないしスマートフォンが必要不可欠ですが、全ての学生がそれを持っているわけではありません。私の場合は、家のWifi環境が悪い場合は、キャリア回線のテザリングを使用していますがすぐに通信制限がきてしまいます。回線が安定しない為に、いつもオンライン会議でハラハラするのはとてもストレスです。ちなみに中央大学ではルータの貸し出しが行われているようですので、利用されるのをお勧めします。三つ目は、相手のことがわかりづらいことが挙げられます。オンラインに活動が完全に移行してから、ミモザには7名以上の新規メンバーが参加しましたが、実際に会うことができたのはそのうちたった2人だけです。代表としては、自分のことがあまり相手に伝わっていないのではと常に心配しています。自己開示するのには、信頼した相手という存在が必要不可欠ですが、新規メンバーらは直接あったことがない私に対して、どう思っているのかきになるところです。心理的距離を縮める為に、オンラインでもできることをこれからも考える必要がありそうです。

最後に

新型コロナウイルスの影響で、大学生をとりまく環境は一変しました。私は早稲田大学のイベントでも、当事者としてコロナでどう影響を受けたかをお話しする機会をいただき、その度にサークルの実情を赤裸々に話してきました。しかしその度に、「自分なんかネガティブになりすぎてないか?」と感じることも多々あって、良くなったことも確かにできたのだということを伝えたいという気持ちになりました。欠点だけでなくて、利点もお話しすべきだと思い、記事にしました。

自分を信じ、今できることを続けるーーそうすれば、メンバーはきっと付いてきてくれると思います。


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