Mom

Momは2017年に公開されたヒンディー語映画。主演はスリデヴィが務め、インドの映画祭で最優秀主演女優賞を受賞している。全世界で公開され2500万USドルの興行収入を記録した。特に中国で大成功を収める。

あらすじ

Devkiは学校で生物学の先生を務めており、家庭でも夫と二人の娘と幸せに暮らしていた。しかし、Devkiは夫Anandの再婚相手であり娘たちと血縁関係がない。そのためお年頃の長女のAryaは父にはとても懐いているが、Devkiをなかなか受け入れずに「お母さん」と一度も呼んだことが無かった。バレンタインのある日、親子に大きな転機が訪れるのであった。

俳優、女優陣の名演が光る作品

何よりもまず、最優秀主演女優賞を受賞したスリデヴィの演技が素晴らしい作品。配偶者の連れ子との関係性に悩む女性を見事に演じきっている。これが彼女のキャリアにとって300作品目の出演作品だという。残念ながら2018年に亡くなっており、本作品が主要な有名映画における最後の出演作品となってしまった。他にも実績のある俳優陣が起用されており、癖のある役所も不自然さを感じさせない。

母親としての愛情

父親の再婚相手であるDevkiを拒絶するAryaの様子が容赦無く、それに傷つく様子がとても切ない。元々距離のあった二人の関係にある転機が訪れることでさらに溝が深まっていく。それでも長女が受け入れてくれるのを辛抱強く待ち続けるDevkiに母親としての愛情を感じた。それだけに収まらない。娘に何かがあった時に自分のことのように受け取り、徹底的に戦い続ける様子もまた、血縁関係のみでない母と娘の関係性について考えさせてくれる。

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