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伊藤詩織:NYの苦学生の実像は?

世界の注目を引いた詩織VS.山口準強姦事件の発端は詩織さんの就活だった。いよいよ最後の学期に入ったので、山口氏にインターンをさせてくれ、とメールしていた。卒業前後の就活は学生としては当たり前。しかし、詩織さんの就活ストーリーは極めて極端。読んでいて思わず狐につままれたような感じがする。

詩織VS.山口事件が起こったのは2015年の4月4日(土)。4日の午前零時直前に2人はホテルの山口氏のルームに到着。監視カメラによると、詩織さんはホテルの玄関口内部で山口氏に支えられて歩いていた。これがネットにリークされ再生された。同様に翌日早朝午前5時50分にフロントの前をスマホを覗き込みながら足早に通り抜ける詩織さんの姿もリークされ再生。

これらのホテルの監視カメラの映像は法廷証拠となったのだが、詩織さん側からの要求で一般閲覧に規制がかかっている。ジャーナリストとして全くそぐわないやり方だ。

犯行のあったこの間の約6時間、シェラトン東京の223号室はブラックボックスになった。詩織さんは前日の午後11時前に恵比寿の高級(値段のよい)寿司屋のトイレで失神して以来朝5時の犯行時刻まで記憶がないと主張している。

両者のただ一つの共通点は性行為があったということのみ。BBでは早朝5時頃に起こった凄惨な性暴力シーンとして描かれた。このシーンが独り歩きをした為、社会に巨大なインパクトを与えた。しかしBBはもう一つの山口氏の同意ストーリーについては全くのスルーだ。

これは真相を追及するジャーナリストとしてちょっとおかしいんじゃないか、と感じざるを得ない。というのはアルコール関連のブラックアウトと想定するなら、詩織さんが性行為に従事したがその記憶がない、という可能性もあるからだ。

しかもBBで最も奇妙な箇所は、事件3日後の6月7日の記述。この箇所で詩織さんは、突然、山口氏に騙されたという事が分かったと述懐しているのだ。非正規ルートでプロデューサーになれると思ったのが間違いだった、という箇所だ。レイプストーリーが初めて第三者に伝えられたのも6月7日だった。

あんな目に遭っても、ワシントンのTBS支局で働こうという決意は固かった。だから粋な江戸っ子風ジェントルマンからレイプ男に豹変した山口氏をベッド上の格闘の果てに怒鳴りつけ、クリニックに駆け付けて、コンドームが破れた、とそこの女医に訴え緊急避妊ピルを処方してもらった。どれもこれもすべて予定通りに事を運ぶ為だった。これはBBからです。ただしカルテに記されたコンドームの件は言った覚えはないそうだ。

ここで読者は、一体この人のアタマの中、どうなってるねん?と思わざるを得ない。しかし、詩織さんはトラウマが原因でアタマが混乱と主張。

どう見ても信憑性に問題があるのは山口氏側だけではない。

詩織さんが在学していたと思われるメリーマウントマンハッタンカレッジ(MMカレッジ)の外国人留学生ガイドによれば、入学志願者は留学費用に相当する金額があることの証明が必要となっている。詩織さんが編入された2013年当時の2年間の留学費用はほぼ500万円ぐらいと想定している。だから銀行口座にそれだけの金があるという証明書が必要だ。それとスポンサーが必要。この2つの条件が満たされなければ入学許可が出ない。スポンサーとは身元保証人だ。BBによれば父親の反対を押し切って米留学をしたので金銭援助なし。だからスポンサーは父親ではないだろう。おそらくNYに職を得た同棲パートナーではないか。この人は最近ドイツ人だったと詩織さん自らが公開。しかしそれ以前からドイツ人という事がリークされていた。NYに移る前、詩織さんは遠距離パートナーのいるドイツを複数回訪れ一緒に旅行していたという情報が流れていた。

BBのドイツ留学っていうの、どう考えても、ドイツ人元カレの存在が理由としか思えない。それが学費節約にどう結びついたのか、知りたいところ。

このドイツ人パートナーと別れた詩織さんは経済的破綻を期したというBBの内容からしても、当時このパートナーの果たした役割は大きかったようだ。これもBBでは全くオミットされている。反対にキャバクラでのバイトを妨害したり、別れ際に、家庭にとどまって暇な時ヨガの先生でもしたら、という暴言を吐く男としてBBの中では描写された。

不思議なのは、預金高が底をつきそうだという理由で、入学した年にはすでにキャバクラでバイトに従事していた事だ。そこでは、常に、ジャーナリスト志望です、と自己紹介。そこから出る結論は、キャバクラで就職のコネを捜していた、ということになる。通常の感覚ではそれもおかしい。コネつくる場所を間違っている。しかし、運よくそこに現れたのが山口氏だったということになる。これは私の憶測だが、山口さんと出会った頃には詩織さんカップルの間はすっかりギクシャクしたものになっていたのではないだろうか。

2014年の8月末になって、インターンをさせてくれ、と突然山口氏にメール。しかし米TBSはインターンシップを設置していなかった。そこで山口氏にNYの日テレ支局を紹介された。この日テレは今でもインターンシップを続けていた。ネットで公表されていた社員の方の履歴を見たら、インターンから社員には採用されていない。当然詩織さんのインターンから採用の夢も実現しなかった。

その上、同時期に詩織さんは決定的な金欠病に見舞われた。借金地獄だ。

金欠病には2つの原因がある。一つは、金が入ってこないこと、2つ目は金を使い過ぎる事。米の金欠病は後者が圧倒的だ。なにしろ金が無ければまず節約という生活の自然な流れが理解できない。逆に欲求不満で消費増大というのが通常パターンだ。

例えばクレカだ。米国では数えきれないほどの銀行や金融機関がクレカを発行している。

MMカレッジのような金持ちのお嬢さん大学の学生ならクレカの方からどんどん勧誘にやってくる。ネットで申し込むだけで限度額が約20-50万円のクレカをゲット。しかしクレカの利子率は高利貸並み。当時は年利20%だったが今日は25%にまで跳ね上がった。通常の銀行ローンの利率は年利5-6%だが厳密な書類審査と担保や保証人が必要だ。これではクレカの手頃さにはとてもかなわない。

それにペナルティや取り扱い料金を追加され、払い損ねるとクレカの借金は雪だるま式に増えていく。

BBによると、詩織さんは父親に窮状を知らせ、借金を肩代わりして貰った。その為父の意見に従い学期が終わった2014年の12月末にNYを去った。

この借金事件は就活レイプ事件にちゃんとつながっていた。詩織さんがTBSという大企業に就職したかった理由について、BBでは、詩織さんはバイトでいいが父親が大反対したのが原因だと書かれていた。2年間は会社で働くよう強く意見され、生まれて初めて父親の言う事を聞いた。この箇所も読者にとっては奇妙である。これではまるで、無理な就活に追い込まれたのは父のせいだ、といわんばかり。

娘にまた借金されてはかなわない、2年間まともに働いて金を少しでも返し誠意を少しでも見せてくれ、という父の心境は充分理解できるし同じ親として同情に堪えない。

ついでだが、ロイターのインターンシップだが現在も募集されている。こちらは日給を出していて、日本人学生インターンの英語は会話ができる程度、となっていた。

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