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モニターとは協力者である。


無料配布企画や有料コンテンツの先行モニター募集。
タダでコンテンツが手に入ると
何でもかんでも跳びついていませんか?

こんにちは。 なかなかです。

コンテンツを出すときには
先に誰かに見てもらうのが一般的。
見てもらうものは無料で出すものかもしれないし
有料で出すものかもしれない。

私もお声がけいただいて
モニターをさせていただくことが結構あります。
モニターをお願いするのは勇気がいるものです。

断られたらどうしよう。
酷評されたらどうしよう。

どれほど出来に自信があっても
感想が返ってくるまでは不安なもの。
不安を振り払ってお声がけいただいたのです。
私もできる限り協力させてもらっています。
もしモニターしてもらえる人に困っているなら
遠慮なくご連絡ください。

で、今回のお話はモニターになったとして
どんなことをやったら喜ばれて次につながるか、
どんなことをしたら嫌われるか、という話。

そもそもモニターを募集している人は
どんな目的で募集しているんでしょうか?

宣伝目的?実績作り?
もちろんそういう意図はあるでしょう。

ですが一番の目的はコンテンツのクオリティアップ。
自分では気づかなかったミスを修正し
第三者からの意見で自説をさらに深堀りする。

そうして自分のコンテンツを
多くの人に届くように、あるいは深く心を打つように
いまよりさらに洗練させるために協力を求めている訳です。

あなたは受け取ったコンテンツ分、協力してますか?

「協力?読んで思ったことを素直に伝えればいいんじゃないの?」

それはそうです。
第三者からの率直な意見を求めて
モニターを募集しているのですから。
ですがそれだけではお返しはできていない。
率直ならいいというものではありません。
目的があって募集しているのですから
目的にあった率直さで返す必要があります。


まずモニターはお客様ではない、ということです。
お客様でないなら何なのか?
モニターに求められる役割。
それは協力者であると言うこと。

協力者に求められるのは
良い点をしっかり評価しミスや言葉足らずなど悪い点を指摘し
完成度を上げるお手伝いをすることです。

太鼓持ちみたいに美辞麗句で褒め上げろ、ということではありません。
また程度の低い評論家のように悪いところをあげつらって批判しろ、ということでもありません。

モニターとなったからには
コンテンツの品質向上をお手伝いしましょう


品質向上と聞くと多くの人は悪いところ
足りないところを指摘し批判し始めます。
でもそれはよろしくない。

色んな分野の評論家の人達が評論、というていでやってますよね。
批判が一番簡単で有能そうに見えるからやるんです。
こういうのが見本になってつい我々も
批判ベースで物事を評価しがちです。

また日本の学校は減点主義的な評価方法ですから
それしか知らない、それしかできない
という人もいるかもしれません。

ですがそれではモニターの意味がない。

そんなのはお礼といいながら鉛弾をぶち込んでくる
ヤクザと何も変わりません。

理屈と膏薬がどこにでも付くように
批判もいくらでもでできるんです。

当然ですが批判されて嬉しい人はいません。
ところが批判するのは楽しいんですよ。
自分が偉くなったような気になるから。
気持ちいいので「あなたのために言ってるんだ」
と自分に酔って乱暴なだけの言葉をたたきつけたりします。
こんなのは誰の得にもなりません。

ネガティブな評価は思った以上にダメージを受けるものです。
それが原因で配信活動を止めてしまう人も割といます。
批判だけ、というのはやめましょうね。

とはいえ問題のある個所を指摘する必要もあるでしょう。
そういう時はどうすればいいか?
悪い点を指摘するなら改善点も提示する。
そうすれば品質向上につながります。
執筆者のやる気を削ぐこともありません。

例えば

誤字があった、見づらいところがある。

それだけ言われても困りますよね。
該当の箇所を探すだけで一苦労です。

誤字脱字を見つけたら
間違っている箇所を示して正しい字を教える。
見づらい場所があるなら
自分が見やすいレイアウトなどをできる範囲で伝える。
そういう指摘であれば
喜んでもらえるし役に立ちます。

また良いところを見つけたらきちんと伝えることで
執筆者やコンテンツの長所、魅力が
どこにあるかが本人に伝わります。

長所を評価してもらえる。
それはあなたが思っているよりずっと
執筆者の励みになるものです。
良い点を見つけたら大いに褒めましょう。

日本人は褒めるのに慣れていない。
それどころか褒めたら負けだと考えている人もいます。
いったい何と戦っているんだ?と思いますが
実際にそういう人がいるんだから仕方がない。

あなたが面白いと思った映画や新作のコンビニスイーツ。
教えても必ず粗を探してケチをつける人に
わざわざ教えたりしますか?
不愉快な気持ちになるから話自体振らないでしょう。
モニターもそれと同じです。
ケチをつけるだけの人は相手にされなくなります。
せっかくの機会です。「イヤな奴」になる努力はやめましょう。

欠点なんて誰に言われなくても気づいているんです。
改善案もなく欠点をあげるなんてただの悪口ですよ。

自分のことは自分ではわからないもの。
特に長所や美点は。
近くて見えぬはまつ毛なり、なんて昔から言いますね。

自分の長所がわかれば武器を得たのと同じこと。
褒めて長所を教えてあげる。
これほど役に立つお手伝いもないでしょう。

別に提案が採用されなくてもいいんです。
中には自分の意見が採用されないと機嫌の悪くなる人がいます。
しかしそれは越権行為です。
モニターの範囲をこえています。
執筆者はあなたに指示して欲しいわけではありません。

最終的な判断は執筆者が下します。
あなたの提案が採用されずとも
それは「検討した結果見送り」というだけです。

コンテンツに反映されなくても
長所短所についての前向きな意見が
執筆者に届いたのなら
モニターとして役に立ったということです。


人の数だけ口はあるもの
批判ばっかりの人は悪評が広がり人が離れていきます。

良い印象を与えられたなら良い評判が広がっていきます。
評判がいいと意外な所から依頼が来たりします。

短所より長所を示す。
そんな視点でモニターに参加していれば
自分のコンテンツにもかならず良い影響が出てきます。
やるなら自分の成長につながるように、
ここを先途と取り組みたいものです。

ところで嫌われる行為で最悪なのはなんでしょうか?

私は自分からモニターに参加して
受け取るだけ受け取って感想を送らないことだと考えています。
要はタダ乗り、フリーライドという奴です。

何らかの事情で感想を送ることが不可能になった場合は
きちんと説明しておきましょう。

受け取るだけ受け取って感想を送らなくても
何か言ってくる人はまあ、いないでしょう。
対応するのに時間を取られるのがばかばかしいですから。
ですが間違いなく悪評は伝わっていきます。
コンテンツひとつで信用も評判もマイナスになる。
多くの人からまともに相手してもらえなくなる。
最悪ですね。

モニターをやるなら自分も相手も
どちらも気持ちよく終われるよう関わりたいものです。

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