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「東京女学館」の入試算数(2/1午後)を解いてみた

背景・主旨・総論

2023年2月1日午後の東京女学館の入試算数を解いた感想考察。

なぜ入試問題を解いているのかは過去記事参照。
子供に勉強を教えるなら真っ先にやるべきのこと

解いてみた全体の感想

2/1午前入試で四谷偏差値50、午後入試で54の割に難しい。
合格ライン6,7割は必要そうで偏差値55以下とは思えない。
2教科受験はその分偏差値上がるようだ。

偏差値高い子が午後受験で受けて合格者平均が上がるが、実際に入学する子は最低点付近の子なんだろうとは思う。
それにしても合格最低点は131なので65点は必要ということになる。

自分が解いても50分ギリで計算を多少見直せたくらい。
1(4)と2(2)と4(1)の文章で3問が間違え。

各問題も捻りが加えられていた。
ということで個別感想へ。

大問1:計算問題

結構時間がかかってしまった。
1/4*5+1/5*6+1/6*7+1/7*8ってなんかいいやり方あったっけ。
試行錯誤するも思い出せなくて最終的に普通に計算した。

(4)は普通に間違えた。
最後7で割り切れたから安心してしまった。

計算問題も偏差値54で合格ライン65とは思えないレベル。

大問2:分野横断基本問題

基本と言いつつどれもちょっと捻ってあったりする。

(1)年齢算はAさんを①として母が⑤。
年齢差28歳が④なので①=7才。
答えは11-7で4年前とわかる。

(2)間違えた問題。
図2を見てY:Z=2:5とするありがちな間違えをしてしまった。
実際は逆比にする必要があり、後は連比で解く。

(3)A+B:A-B=1/4:1/15=15:4
A+B=分速300mなので1=分速20m
和と差をとると2B=19、2A=11
よってA=5.5=分速110m

(4)は図形で面積比を使う問題。
AFを伸ばして直線BCとの交点書いて相似比から連比で解く。

ここまで(1)~(4)が全て比を使う問題。
何が言いたいかと言うと「比めっちゃ大事」。
興味ある人は以下の記事参照。

「1個」からの卒業、比/単位の「1」という概念

(5)は図形の回転。
ただし「270°回転」という捻りが加わってる。
難しすぎないが適当に公式だけ覚えてる勢を戸惑わせる良い捻り。

大問3:数列、循環小数

この大問だけ何の捻りもない典型問題。
塾で100回は解いてそう。


大問4:移動する図形の面積

これも典型問題ではない感じが良い。


大問5:推論

文章から推論する問題。
多分一番正答率が低い大問だと思う。

(2)の[7]で[1×7]で解こうとして「はあ」ってなる。
[14]=[7×2]=[7]+[2]
[14]=5、[2]=1から[7]=4と解く。

(3)も同じ。
[75]=[25×3]=[25]+[3]から[25]=12となり、
[25]=[5×5]=[5]+[5]=12から[5]=6となる。

(4)も同じ。
(4)は(3)まで解けるなら作業なので不要な問題っぽい。
同じ理解で解ける問題は複数いらない。


大問6:濃度

中学入試の濃度の問題と言えば、簡単な典型問題以外作りづらく、たいていが基本問題の大問の最初の方に添えられる程度。

その現状に挑戦するかのように最後の大問に捻りを加えた濃度問題を持ってきているのは良いと思った。

(2)までは普通に解ける。
(3)は(2)の0.8倍をヒントに等比数列っぽいのを解く。
(2)をヒントにしないと試験時間足りなそうな計算量で良い。

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