マガジンのカバー画像

J-IDEO(ジェイ・イデオ)

289
感染症総合誌「J-IDEO」連載記事ごとの購読(一部のみ)が可能です。http://www.chugaiigaku.jp/item/list.php?tag=J-IDEO
運営しているクリエイター

#連載_Dr岸田の感染症コンサルタントの挑戦

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(最終回)

[最終回]新型コロナウイルス感染症時代における風邪の診かた 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.6 No.1 2022年1月 刊行) はじめに 新型コロナウイルス感染症の流行により,風邪診療が難しさを増したことは間違いありません.通常の風邪ウイルスによる風邪(ウイルス性上気道感染症)と新型コロナウイルス感染症を区別する難しさ,という側面だけではなく,風邪症状の患者を新型コロナウイルス感染症流行前と

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(28)

[第28回]新型コロナウイルス感染症の現状とワクチン接種普及後のロードマップ―“社会変化による医療ニーズの変化”にいかに対応できるか?― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.6 2021年11月 刊行) はじめに 新型コロナウイルス感染症が札幌市にやってきて,約1年半となります.パンデミックとなったこの感染症により,医療現場には大きなニーズの変化が訪れました.この大きな医療ニーズの変化に

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(27)

[第27回]新型コロナウイルス感染症への札幌市での活動―コロナの次のフェーズを見据えた札幌市のデータ分析― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.5 2021年9月 刊行) はじめに 前回は,感染症コンサルタントとして行政に新型コロナウイルス感染症対策で関わるということ,特にその活動の一つとして,札幌市のデータであるweekly analysisを出していることについて紹介させていただきまし

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(26)

[第26回]新型コロナウイルス感染症への札幌市での活動―札幌市のデータ:実効再生産数の計算,weekly analysisの作成― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行) ┃新型コロナウイルス感染症と感染症コンサルタント 「抗菌薬適正使用とそれによる耐性菌減少の加速」を主要命題として感染症コンサルタントとしてやってきましたが,新型コロナウイルス感染症の流行により,新

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(25)

[第25回]日本における感染症へのひとつの形―感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略④― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.3 2021年5月 刊行) はじめに 前回は,「感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略 ③」として,介入する「アウトカムとデータ収集の方法」,そして「統計解析の手法」について解説しました.私が行った介入の主要アウトカムは,「介入病院の抗菌薬の

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(24)

[第24回]日本における感染症へのひとつの形―感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略③― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.2 2021年3月 刊行) はじめに 前回は,「感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略 ②」として,介入プログラムの具体的な内容を紹介しました.介入の手法としては単一の介入からバンドルアプローチの流れがありましたが,このような各施設の実情にあ

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(23)

[第23回]日本における感染症へのひとつの形―感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略②― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.1 2021年1月 刊行) はじめに 前回は「感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略①」としてそのような介入に至った薬剤耐性菌の日本の現状を把握しました.そのなかで,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)と耐性緑膿菌の2菌種に限定してみても

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(22)

[第22回]日本における感染症へのひとつの形 ―感染症コンサルタントによるプログラム介入による戦略 ①― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.4 No.5 2020年9月 刊行) 薬剤耐性菌の日本の現状 薬剤耐性菌の蔓延は世界的な公衆衛生上の驚異とされています.WHO(世界保健機関)によると,2050年までに約1,000万人が薬剤耐性菌の感染により死亡すると予測されています【1】.日本では,メチシリ

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(21)

[第21回]新型コロナウイルスにより悪化が懸念される感染症の脅威 ―コロナ禍における耐性菌の驚異的拡大と感染症コンサルタント― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.4 No.4 2020年7月 刊行) 新型コロナウイルスの現時点でのまとめと雑感  新型コロナウイルスがこの地球上に現れ,半年以上が経ちました.診断バイアスを考慮した計算でも季節性インフルエンザの10倍以上の致死率があると考えられています

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(20)

[第20回]新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と感染症コンサルタント ―夏に向けて新型コロナウイルスとその周辺― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.4 No.3 2020年5月 刊行) 新型コロナウイルスの夏に向けた広がり  2020年4月2日現在,新型コロナウイルスに関しては,北海道は武漢からの波をなんとかしのぎました.雪まつりから起こったメガクラスターのひとつでしたが,緊急事態宣言の効

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(19)

[第19回]新型コロナウイルス(SARS–CoV–2)と感染症コンサルタント ―医療者のパニックを防げ!― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.4 No.2 2020年3月 刊行) 新型コロナウイルスの広がりを振り返る  2019年12月上旬に,武漢市は原因不明のウイルス性肺炎に感染した患者さんを初めて確認し,それが増えていることを発表しました.12月末日には,武漢市衛生当局が「原因不明の肺炎に関す

有料
100

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(18)

[第18回]抗菌薬適正使用の新たなフェーズへ!―新薬採用の熱いアプローチにどう対応するか?― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.4 No.1 2020年1月 刊行) はじめに  前回は,ASTとしての介入のなかで,「抗菌薬を開始してみたもののどうしてよいかわからない……」場合について考えてみました.そのなかでも,適切な診断がついているにもかかわらず,引っ込みがつかなくてどうしたらよいか? となりが

有料
100

Dr.岸田の感染症コンサルタントの挑戦(17)

[第17回]AST への抗菌薬相談! 困るシチュエーション 「抗菌薬を開始してみたもののどうしてよいかわからない……」 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.3 No.6 2019年11月 刊行) はじめに  前回は,ASTとしての介入のなかで,「感染症かどうかさっぱりわからない」症例第2弾として,培養結果の最終報告が出ていない段階で,どのように主治医にアプローチするか? について確認しました.最終報

有料
100

Dr.岸田の感染症コンサルタントの挑戦(16)

第16回 AST への抗菌薬相談! 困るシチュエーション ASTとしても「感染症かどうかわからない……」への対応法 ② 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.3 No.5 2019年9月 刊行) はじめに  前回は,ASTとしての介入のなかで,「感染症かどうかさっぱりわからない」症例にどのようにアプローチするかについて考えてみました.ASTの介入では基本的には感染症の病名がわかっている段階で介入したい

有料
100