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J-IDEO(ジェイ・イデオ)

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2021年8月の記事一覧

基礎から臨床につなぐ薬剤耐性菌のハナシ(12)

[第12回]緑膿菌に対するキノロンのポジションとは② 西村 翔 にしむら しょう 神戸大学医学部附属病院感染症内科 (初出:J-IDEO Vol.3 No.1 2019年1月 刊行)  前回は,緑膿菌が如何にしてキノロンに耐性化するのかについて解説しました.今回はその知識を背景として,緑膿菌感染症におけるciprofloxacin(CPFX)とlevofloxacin(LVFX)のポジションの違い,さらにはキノロンの緑膿菌感染症に対する今後の利用可能性へと話を展開してい

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呼吸器感染症よもやま話(27)

[第27回]薬剤性肺障害でしょうか? 感染症でしょうか? 倉原 優 くらはら ゆう 国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科 (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行) 呼吸器内科・感染症科に相談される感染症の鑑別 私は呼吸器内科医かつ感染症科医であるため,他診療科からこんな相談を受けることがあります.  「○○を投与している最中に,肺に陰影が出てきたのですが,これは薬剤性肺障害でしょうか? あるいは感染症でしょうか?」  薬剤性肺障害である検査前

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研修医のための微生物レクチャーシリーズ グラム染色所見と培養結果からどう考える?(14)

[第14回]グラム陽性球菌編⑭

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微生物検査 危機一髪!(26)

[第26回]結核菌の曝露! 危機一髪 山本 剛 やまもと ごう 神戸市立西神戸医療センター臨床検査技術部 (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行)  過去2回は結核菌検査について解説しました.結核菌検査といっても検査の種類によっては結核菌をうまく検出できないこともありますし,そもそも結核を疑わなければ結核菌なんて見つかることはありません.今回は結核感染対策についてです. 1.結核菌の曝露 結核は,結核菌に感染し発症している患者から排泄される飛

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基礎から臨床につなぐ薬剤耐性菌のハナシ(11)

[第11回]緑膿菌に対するキノロンのポジションとは① 西村 翔 にしむら しょう 神戸大学医学部附属病院感染症内科 (初出:J-IDEO Vol.2 No.6 2018年11月 刊行)  前回まで,AmpC,ESBLと解説してきました.その流れでくれば,次はカルバペネム耐性腸内細菌……となるのが本筋ですが,今回は少し話題を変えて,筆者が以前から思うところのあった緑膿菌感染症でのfluoroquinolone系(以下,キノロンと称します)のポジションについて,(わりと好き

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Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(26)

[第26回]新型コロナウイルス感染症への札幌市での活動―札幌市のデータ:実効再生産数の計算,weekly analysisの作成― 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント/北海道科学大学薬学部客員教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行) ┃新型コロナウイルス感染症と感染症コンサルタント 「抗菌薬適正使用とそれによる耐性菌減少の加速」を主要命題として感染症コンサルタントとしてやってきましたが,新型コロナウイルス感染症の流行により,新

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泣く子も黙る感染対策(27)

[第27回]手指衛生について考える 坂本史衣 さかもと ふみえ 聖路加国際病院感染管理室マネジャー (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行)  一つの病院の話で恐縮だが,新型コロナの流行でよかった数少ないことの一つは,手指衛生実施率が上昇したことである.手指衛生には二通りあると言われており,一つは他者のための手指衛生,もう一つは自分のための手指衛生である.たとえば,世界保健機関(WHO)が推奨している下記の手指衛生の5つのタイミングのうち,他者

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突破口 感染症診療の「難問」に答えはあるか(7)

[第7回]クラスター対策,「引き算」,そしてチームとコミュニケーション 岩田健太郎 いわた けんたろう 神戸大学大学院医学研究科微生物感染症学講座感染治療学教授 (初出:J-IDEO Vol.5 No.4 2021年7月 刊行)

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基礎から臨床につなぐ薬剤耐性菌のハナシ(10)

[第10回]ESBLの治療その2 西村 翔 にしむら しょう 神戸大学医学部附属病院感染症内科 (初出:J-IDEO Vol.2 No.5 2018年9月 刊行)  今回は,前回に引き続きESBLの治療における,各carbapenem-sparing agentのポジションについて解説します. ┃Piperacillin-tazobactam Carbapenem-sparing agentとして,現在までに最も検討されてきた薬剤がβ-lactam/β-lactama

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基礎から臨床につなぐ薬剤耐性菌のハナシ(9)

[第9回]ESBLの治療 西村 翔 にしむら しょう 神戸大学医学部附属病院感染症内科 (初出:J-IDEO Vol.2 No.4 2018年7月 刊行)  さて,前回まで2回にわたって,いかにしてESBLを疑い,検査で拾い上げるのかについてお話ししてきました.今回はESBLの治療に関して解説します. ┃どのような場合にESBL産生菌による感染症を疑うのか?ESBL感染症の予測スコア ESBL産生菌感染症のリスク因子はさまざまな研究で検証されていますが,そのリスクの程

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