山村留学とか考えたりしてた頃
こんにちは。普段ソファで寝ている、なかだいらです。
このnoteでは長男ナオ、次男リョウが発達障害の診断を受けた流れ、その後バリ島で育て直しを行った体験の記録を、本人の許可を取ったうえでつづっていきます。
バリ島へ行ったのが2009年。まずはそれまでの日記を出していきます。
2006/1/1「あけましておめでとう」
今回の年末年始は「何もしない」で過ごすことに決めた。
眠たくなったら眠り、目が覚めたら起きる。
腹が減ったら食べる。
ぐうたらたら。
基本的に私は仕事部屋にこもってナンやかんやしており、子供たちはリビングでテレビかゲーム。つまらなそう。
かといって寒い中、凧揚げに行く気にもなれず、身重で初詣に行く元気も無い。
子供と過ごす貴重な時間を無駄に過ごしていると心が痛む。
顔を合わせると叱ってばかりで嫌になるから離れている。
正直そんな心境なんだ。
お金を使って外出するしか、遊び方が分からない。
子供たちのことは大好きだけど、私の忍耐力が持たないといったところ。カリカリしてしまう。
子供の笑顔をもっと見たいし、私も優しい声で子供たちと話していたい。本やネットで良い子育てをいっぱい学ぶよりも、実際の子供たちともっと触れ合いたい。
でも、触れ合うと腹が立つ。怒って自己嫌悪。
どうしたらいいのかなぁ…。
ナオもリョウも心の優しいいい子なんだ。本当に。
それは分かってる。
二人ともトークンエコノミーに前向きに取り組んでいるが、私が計画通り進めることができずダラダラしてしまう。はぁ。
1日1個でもいいから漢字を覚えさせようと、唱えて覚える漢字のテキストをナオにやらせているが、うまく書けないからと苛立ってナオは机を叩いて怒る。
それに連鎖して私まで苛立って腹が立ってくる。「ママのためにやれって言ってるんじゃないんだよ! そんなに嫌ならやめちゃえば! 一生やらなきゃいいじゃない!」と、言いながら、絶対に間違った対応だと思う。
勉強なんてできなくったっていい。毎日、みんなが心から楽しく笑えればいい。だからといって、勉強を放置していいかというと、それもどうかと思う。
うーん。明日はパソコンに向かわずに子供と過ごしてみようかな。
2006/1/5「山村留学」
夏休みに子供たちを山村留学させようかと考える。
もっと人間らしくて楽しい体験をさせたいと思う。
■山村留学・自然体験キャンプ 公益財団法人育てる会http://www.sodateru.or.jp/
2006/1/6「6時起床」
携帯のアラームを激しいものに変更したが、どうしても温かい布団の誘惑に勝てない。
それでも7時前になんとか起床。
ナオは4時前に起きたみたい。早すぎ。
学童ではナオがお友達に思いやりが持てないことが課題となっている様子。問題化しているほどではないようだが。
2006/1/7「軽度発達障害とはなにか」
今日、学童の保育運営会議で新入所者について説明がある。
役員会では「軽度発達障害を持つ子である」という切り口から説明があったため、不安感が増長されてしまった。みんなの心配は簡単に言ってしまえば「何をしでかすか分からない、普通じゃない子供が入所することで、自分の子供が危険に巻き込まれたり乱されたりするのではないか」ということだろう。
障害名から説明すると、どうしてもこうなりがち。
「軽度発達障害」という障害名に注目するのではなく、
1)どんなことが苦手な子供で、
2)どんな配慮が必要か、
3)その配慮を現体制で行えるかどうか
ということだけに焦点を絞った方が良いと思われる。
教員や他の保護者、地域のひとたちにカミングアウトするとき、障害名だけが一人歩きしないよう注意が必要だ。
「多動」や「パニック」など、みんなが共通の認識を持っていない言葉に対しては安易に使用しないほうが良いと思う。
学童の方は、お試し期間を設け、指導員的も「全く問題無し。受け入れOK」との判断。
しかし問題は今日の運営会議で、指導員からどのような説明があって、父母からどのような意見があがってくるか。
心配しすぎることは無いとは思うけれど、正直怖い。
話が変な方向に流れて行ってしまわないか……。
よく分からないものに対して、先入観や偏見の入り混じった意見が飛び交うのではないか、と。
そうなったとき、黙っていられず話し始めてしまうのではないか。
「軽度発達障害」とは何なのか。
昔からクラスに数人は、「ちょっと変わっ子」っていましたよね。昔からクラスに数人は、「ちょっと変わっ子」ある子は、落ち着きがなくて授業中にうろうろ歩き回っている、またある子は、冗談が通じなかったり場の空気が読めない、またある子は頭がいいのに計算がとても不得意……。
そういう子たちは「親のしつけが悪い」「わがままな子」「本人の努力不足」と言われてきた。
でも、最近の研究では、脳の発達において未熟な部分があるようだ、と分かってきた。このように普通学級にいるけれども年相応の発達をしていない子供たちを「軽度発達障害」と呼ぶ。
「軽度発達障害」の子供の数はとても多く、全国調査の結果では1クラスに2,3人はいる計算になる。そして環境次第で「個性」にもなるし「障害」にもなる。
実際、いまよりもっとおおらかだった時代には「個性」として受け入れられていた。でも、いまは人と少し違うだけでいじめの対象にもなるし、学級崩壊の原因としてつるし上げられることもある。こうして潰されてしまう。
こうなると彼らにとって「個性」から「障害」になっていく。
ちょっと変わった子かもしれないけど、大切な個性として育めるよう、どうしたら安心・安全な環境を整えられるか。
まずは先入観や偏見を持っていることに気づいて、理解しようとする姿勢を作って欲しいと願う。
2006/1/12「赤ちゃん順調&数字が苦手」
体重(私の)が増えすぎかと気にしていたんだけれど、まだ許容範囲内で全然問題無いと分かり、帰りにケーキ屋でタルトを買って帰りました。
今日で26週。7ヶ月目だね。
私は数字がまるで苦手なんで、いま何週か、何ヶ月目かってことがすぐに出てこない。
目が悪くて裸眼じゃダメなんだけど、自分の視力も覚えてない。
市の人口がだいたいどのくらいかってイメージもできなくて、さすがに1,000人ではないだろうとは思うものの、1万人だと微妙。10万人もあり得るのかあり得ないのか分からない。
数字が分からないと家計や会社経営で結構大変な思いをするんだけれど、一番辛かったのはこんなとき。
テレビで「養鶏場のオーナーが鶏たちを置いて夜逃げした」というニュースをやっていて、糞の処理だけでも大変だったという内容だったの。
その糞の量が半端じゃなくて「すげ~!」と思って夫に伝えようと思ったんだけど、「○○羽の鶏を置いて、養鶏場のオーナーが夜逃げしたんだって。残された糞の重さだけで○○もあって、○tトラック○台分もあったらしいよ。かかった経費○○円は結局、市の税金から出したんだって~! 大変だよね~」と、肝心な数字〇〇の部分が単位(千か万か)すら思い出せなくてちっとも伝えられなかった。
えーん。
2006/1/13「いまからヘミ・シンクCDを聞きます」
ドキドキ。
モンロー研究所で開発された脳波を変えるCD。
この前テレビでやってたらしくて、母が「買え」と命令。
集中力の無い私にどのような変化が訪れるのか!
今回購入した「インディゴ」のキャッチコピーは
“あなたも11分で高度な集中状態へ!”
とのこと。私の脳波、どうなるかな~。
つづく
次回は何気ない会話や、メディアへの憤りなどを出していきます。
■当時をふりかえって補足 2021.9.11
まだ書字障害の息子に漢字を覚えさせようと奮闘していますね。その後、我が家の漢字への取り組みは「嫌だからやめよう。一生やらなくていい」というフェーズに入っていきます。書けないより書けた方がいいけど、書けなくても死なない。長男にとってはそれが良かったみたい。そして、彼なりにゆるやかに発達してバイトも大学進学も就職もでき、自立しました。うん、それで良い。
また、山村留学に求めた「人間らしくて楽しい体験」を、3年後にバリ島で実行した流れになっています。
あと、ヘミ・シンクCDは私には全然効果がなかったです🙂
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