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書字障害と漢字に取り組んでいた時期の日記

こんにちは。不燃ごみをきちんと出した、なかだいらです。
このnoteでは長男ナオ、次男リョウが発達障害の診断を受けた流れ、その後バリ島で育て直しを行った体験の記録を、本人の許可を取ったうえでつづっていきます。
バリ島へ行ったのが2009年。まずはそれまでの日記を出していきます。

2006/3/2「パパの認識」

昨日パパが聖徳にひとりで行って、授業参観の報告や今後のこと、書字障害について相談してきてくれた。
帰宅後、「漢字を見るのは俺の仕事」という認識を持って話をしていたので、きっと先生が何か言ってくれたんだろう。
これは大きなことです。

2006/3/2「特大オムライス」

数日前のこと。
オムライス屋さんでパパが頼んだ特大オムライス。お茶碗4杯分のご飯とのこと。
しかも、上にハンバーグが乗っています。

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パクパク食べたうえ、私が残したナポリタンまで平らげ満足した様子。
すごいな~。たくさん食べられるひとってうらやましい。ピザのMサイズ程度なら一人で食べてしまうんだもの。

私は妊娠して初めて食べる喜びを知った、というくらい昔は食が細くて、1人前食べられないことが多かった。ランチを半分以上残してしまって「お味に何か問題がありましたか?」と聞かれたこともあった。
だから "食べる=残す=罪悪感" という図式が出来上がり、どーんと料理が並ぶとそれだけで「ごめんなさい」と思う。

レストランや旅館を調べると「食べ放題!」「このボリュームがこの値段!」と謳われているが、私にとってはボリューム大の料理は減点対象なのだ。

私は美味しいものを少しずつ食べたい。
パパはとにかくたくさん食べたい。
パパとご飯を食べに行くと、残す心配が無いので気が楽だ。
だからあんなに……。

2006/3/7「柴又と矢切の渡し」

日曜日、朝起きたらパパがいてびっくり。
休みだって知らなかった。結婚して10年目なのに、まだ勤務体制が理解できていない。

天気も良かったので、子供たちとその友人1名を連れて「柴又」へ行った。
電車で金町まで行き、そこから柴又へ。
柴又は程よいお出かけコースなので、私ひとりのときも何度か連れて行っている。

まず真夏に遂行できなかった、七福神巡りの残り2つを周り、色紙に御朱印を頂く。
https://www.city.katsushika.lg.jp/tourism/1000064/1004916.html

いままで五福神でご利益半減だったけれど全部揃って嬉しい!
お寺の窓口で「スタンプください」と言ったら「御朱印です」と訂正された。ごめんなさい。

その後、土手で転がって遊びつつ矢切の渡しへ。
片道大人100円・子供50円。
夏は桟橋の下の岩場にカニがいて、子供たちも大喜びだった(今回見られず)。
同乗したおばさんたちは「音楽は流れないの?」と残念そう。
向こう側に何があるわけでもなく、1軒しかない出店で焼き芋を買う。近寄って来た鳩に芋のカケラをやるが、皮は食べず。

再び矢切の渡しに乗って、帝釈天へ裏手から入りお参り。
参道を逆流して駅へ戻る。途中の飴屋さんで、出来立ての飴を大きな包丁で切るパフォーマンスを見る。こういう光景は子供の心に残るかな。だといいな。

最後は参道入口の「かなん亭」で軽く食事。
柴又の仕上げはいつもここ。クタクタに疲れた親にとって"ご褒美"の一杯。
子供たちと今日1日を振り返るひとときでもある。
お出かけの際に子供たちにデジカメを持たせるとなかなか楽しい。
今回は、1人1台インスタントカメラを持たせ、好きなように写真を撮らせる。
大人と目の付け所が違うので、面白い仕上がりになる。次男は駅前の果物屋のみかんを撮ってた。
今日、仕上がった写真を取りに行って来ます。
行こうよ、柴又。私も子供たちも「寅さん」を一度も見ていないけど、十分楽しめます。

2006/3/7「ラッピング」

昔から苦手だったもののひとつに「ラッピング」がある。元々、不器用なのでどうも上手くできない。
贈り物が趣味なので、面白そうな物を見つけては友達に送るのだが、毎回包むところで苦戦する。
今日、駅前の本屋でラッピングの本を見つけて早速購入。不器用を克服するぞ!
しかし掲載されているサンプル事例が幅広すぎて驚く。スイカや三輪車をラッピングするって…。そんな機会あるの?

2006/3/8「漢字に取り組む」

2年生の漢字160文字中、いくつ書けるだろう。
今日から家庭でも漢字に取り組むことにする。
ナオの場合、意味と漢字がつながらないと覚えることができないので、まずは例文の読みからスタートすることに。
ちなみに、書字障害はあるが識字(読む方)はまったく問題が無い

勉強の進め方としては、
1)例文を読もう!
  ・使うべき漢字を知る
  ・たとえ推測でも正しく読むことができる
2)例文を書こう!
  ・使うべき漢字を書くことができる
3)漢字を読もう!
  ・前後の脈絡と無関係に、漢字から読み方を連想できる
4)漢字を書こう!
  ・例文に頼らず、使うべき漢字を書くことができる
の順番。

1)は容易にクリアするだろう。いまでも前後の脈絡から漢字を推測して本を読むことができる(漢字だけになると読めない)。
読書は好きだし、集中できる。
問題は2)で、書けない字が出てくること。
形の認識が難しい字がきっと出てくる。

夫と話し合って、その場合は苦手リストに入れて、後回しにしよう。
まずは、ナオにとって容易なものをマスターしていき、苦手なものは別途、少しずつ教えていくことに。その際は、形や書き順を覚えやすい、「唱えて書く」を用いることにする。

漢字の勉強を始めるにあたって、まずは160文字中いくつをマスターしているか、今日調べてみようと思う。

2006/3/9「怒られた~」

mixiのパパのプロフィールを登録した際、誕生日(西暦の部分)を間違っちゃったみたい。
ぷぷぷ。ごめんね~。
何度聞いても、パパが何歳なのかちゃんと覚えられない
いまも「夕飯の片付けはやっておくから、mixiのプロフィールを直してくれ」とのこと。いいパパです。

全然関係ないけど、小梅ちゃんが額の中に向かって、ずっと鳴いてる。
何かに呼びかけるように。怖い。

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2006/3/11「ものすごい葛藤」

書字障害について検索するも、適切なサイトが見当たら無い。
当事者による工夫や日々の努力についても十分な情報が無い。
ADHD/ADDについて、書字障害について、自尊心、セルフエスティームについて、広く知らせる役目があると強く強く思う。
いますぐにでも取り掛かりたい。
でも追う兎の数を増やしてはいけない。
また、本人の選択無しで公に広めることはどうなんだろう?
そのあたりの葛藤。強い葛藤。

2006/3/12「漢字テストの結果」

2年生の漢字を一覧にして、読めるか書けるかをチェックした。

◎読み 160中121正解(正解率76%)
◎書き 160中  27正解(正解率17%)

今回のテストでようやくパパが「読めるけど書けないんだ」という基本に気づいてくれた。

つづく

次回は「イルカについての振り返りや手話の日記」をアップします。

■当時をふりかえって補足 2021.9.14
「読めるけど書けない」
これは、なかなか理解しにくいことでしょう。
当時のナオの読書量は他の子たちよりも多いくらいだったので、「え? 字が書けない? でも本、読めてるよね!?」と、読める=書ける、だと思われることが多かったです。
この頃は漢字をなんとかしようと模索しまくっていましたが、その後我が家は障害を受け入れます。書けなくてもいい。それから私たちの人生はとっても楽になりました。

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