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何気ない会話や、メディアへの憤り

こんにちは。朝食は茶碗蒸し、なかだいらです。
このnoteでは長男ナオ、次男リョウが発達障害の診断を受けた流れ、その後バリ島で育て直しを行った体験の記録を、本人の許可を取ったうえでつづっていきます。
バリ島へ行ったのが2009年。まずはそれまでの日記を出していきます。

2006/2/5「ささやかな…」

次男の風邪をもらって軽い胃腸炎に。
朝ご飯=お湯、昼ご飯=お湯、夕ご飯=お湯
という悲しい目に。妊婦には数日分の蓄えがあるのでしばらく胃腸を休めます。
それとは関係ないけれど…。
最近、心に残ったささやかな会話。忘れちゃいそうだからメモメモ!

◎生まれてから一番嬉しかった瞬間
子供たちと時々「アンゲーム」で遊ぶ。
お互いの気持ちを言葉にして伝える訓練にもなるカードゲーム
で、なかなか面白い。

この前、次男(6歳)が引いたカードに「生まれてから一番嬉しかった瞬間はいつですか?」と書かれていた。

しばらく考えた末、「産まれてきたとき」との解答。
「どうして?」と訊ねたら「産まれて来れなかったら悲しかったから」と答えた。
機会があるごとに、子供たちには「産まれて来てくれてありがとう」と伝えているので、それがちゃんと心に届いているのかな~と嬉しくなりました。

◎二段ベッドの上で寝たく無い理由
最近は長男が二段ベッドの上、私が下、次男とパパは大人の寝室で寝る約束になっている(私のお腹が大きいため)。
今日は胃が痛くて8時過ぎにベッドに入った。
しばらくすると、長男が風呂にも入らず「もう寝る」とベッドの上に昇っていき「今日はベッドの上で寝るの嫌だな~」と一言。私の風邪がうつるのが嫌なのかな、と思ったら、「ママのことが心配だから隣りで寝たい」という理由だった。うーん、感動!
でも、お腹を蹴られるので気持ちだけ受け取り、なでなでして就寝。

2006/2/18「やな感じ」

夕方のニュースで広汎性発達障害の子を持つ親の特集があった。
子供の障害を知ることは、親御さんによっては動揺するし、不安が高まることもあるとは思う。

私が引っかかるのは、番組の構成だ。

「子供の様子がひとと違うことに気づいた両親は専門医を受診。
そこで、脳障害があることを宣告された」

とのナレーション。
そのあと、涙をこらえつつ母親が話す。

「なぜうちの子が…という気持ちは正直あります。普通の子だったらね……、もっと色々なことができたのに…」

う~~、だぁ!
暗すぎる! 重すぎる!
こうして障害観というものが作られていくのだよ。
診断を「障害という不幸の宣告」と受け止めたら人生の方向づけが完了しちゃう。
何も悲観することは無い。
私は自分や子供についてのデータがひとつ増えたと捉えたい。
欠陥も含めてすべてが大事
そのためにしなければいけないことが多かったとしても、それも含めて自分の人生。それも大事。
欠陥が無かったから平穏な人生かというとそうでもないでしょ。
それにそもそも「欠陥」じゃないんだもん。
ひとと違う。ただそれだけのこと。

番組が伝えたかったことは「こんなに辛い病気を抱えた子を持ちつつも、ポジティブに生きる親子」ということだと思うけど、スタートで軽度発達障害に辛い病気というスポットを当ててしまったことに疑問を持ちました。

2006/2/19「おはよう」

起きました。自然と。
子供の就寝時間(9時~10時)に合わせて早く寝て、身体のリズムで自然と目が覚める時間に起きる。
そう、目覚ましを使わない、というやり方で、昨日は5時半ごろ、今日は4時半すぎに目覚めました。
どうしても温かいベッドに戻りたくはなるけれど、目覚ましで無理矢理起きたときよりも、誘惑は強く無い様子。
ちなみに、大人のADHDの本を読むと、多くのひとが睡眠障害に悩まされていると書いてあった。
私が朝起きられないのも、これと何か関係があるのかな?

2006/2/20「半泣きで料理をする」

私は掃除・洗濯・料理…全てまるでできず、実母に家事をしに来てもらってる。
そんな母が急に「湯治に行って来る!」と言い出し、猿ヶ京温泉へ行ってしまった。ひとりで4泊5日、しかも自らネット予約をして…。
随時、猿ヶ京から「いまから夕食。食べきれないほどの料理」「部屋からの景色、谷川岳」と写真を送って来る。今日も「これから蕎麦打ち体験に行ってきます」と、母は満喫している様子。

こちらはというと、味噌汁を作ろうにも何がどこにあるのか分からず「たぶんこの黒くて乾いたものはコンブ」という状態でだしを取ったりしている。とにかく段取りが悪く、次から次へと鍋やフライパンを使うので後半は足りなくなり、さらに流しが山盛りの洗い物(←食事の前だというのに)になる。もともと集中力が持続しないたちなので、いまも一度キッチンを離れてPCに向かって気分転換中。

もうちょっとしたら、スーパーへ足りないものを買いに行って(料理途中でしょうが焼き用のブタ肉を買いに行くという手際の悪さ)、仕上げの予定。
あ~、湯治に行きたいよぅ!!!!

子供が時々キッチンに来て「ママ、ひとりで大丈夫?」と心配してくれるのが更に悲しい。

つづく

次回は、スケジュール管理のサポートを受けていた頃の日記をアップしていきます。

■当時をふりかえって補足 2021.9.12
アンゲームはいま「こころかるた」という製品に進化しています。大人同士のコミュニケーションにも使える良いものです。
障害に関するテレビ番組については、いまは多様性の時代になったので、昔ほど悲観的ではなくなっている認識です。

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