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200823_良書って何だろう

新しい職場に移ってからプライベートの時間をだいぶ確保できるようになった。面白そうだと思った本を手あたり次第に読んでいるが、テーマを絞らないと理解や思考が深まらない可能性があると懸念している。テーマをある程度絞りつつ、良書を見極めて繰り返し読むことが必要になってきていると感じている。

そんなことを考えていると、自分が繰り返し読んでいる本って何だろうとふと思った。その一つが「獄中記(岩波現代文庫)」である。今となってはすっかり有名になった、元外務省主任分析官の佐藤優氏の著作である。氏がとある事件に当事者として起訴された際の出来事や、どう国家権力と闘ったかが綴られている。

初読の動機は、すっかり忘れてしまった。しかし二回目以降は明確で、大変だ、苦しいな、と思うことがあると手に取っている。本書を読むと、著者に比べれば、自分の置かれている状況なんて大したことがないと必ず思える。そしてどんな不条理なことがあっても、状況を客観的に分析し、今の自分にできることは何なのかと考えることの大切さを再認識できる。

救いを求めるように手に取り続けるものが自分にとっての良書であり、勧められて一読したものがそうなることは少ないのだろう。

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