僕の人生には事件が起きないを読んで

まず、コラムに読書感想文を書くというのはモラル的にセーフなのかアウトなのかは分からないのですが、とても面白かったので書きます。

今回感想文を書くのはハライチ岩井勇気さんの「僕の人生には事件が起きない」です。私は芸人さんの書いた本が結構好きで、若林正恭さんの「社会人大学人見知り学部卒業見込」と山里亮太さんの「天才はあきらめた」の2冊は定期的に読み返すお気に入り本だったりします。

なんとなく、陰と陽で言うなら陰な芸人さん好きなんですよね。

岩井さんの本は興味はずっとあったのですが、文庫じゃなかったのでんー…と渋ってしまっていたのですが、どうしても読みたくて買いました。

ただ、私が思っていた芸人さんの本とは少し違いました。

社会人大学人見知り学部はオードリーがM-1で脚光を浴び、売れっ子になった芸人さんの「社会人力」というのか、売れて、こうなった。知らなかった。などという売れっ子芸人になってから若林さんが思ったことを書かれていたり、
天才はあきらめたは山里さんが芸人を志してからの「充分天才です頭あがりません」って思い知らされる半生?だったりが綴られています。
(この2冊、とても面白いので是非。)

ただこの岩井さんの1冊。本当に日常が綴られてるコラムでした。
組立式の棚を組み立てる話。
コーヒーメーカーを新調する話。
少し変わったコンセプトバーに行く話。
もちろん普通のOLの私には経験のない話も出てきますが(タクシーチケットとか)本当に私にもというか、普通の人にも起きそうな、出来事が綴られてるコラムです。
こう書くと、「ふーん」と思ってしまうかもしれませんがそれが面白いんです。
そりゃあネタを書いてる芸人さんですし物事を斜め上から切り込んでくタイプのセンスで超絶面白く書いてるだろ。とも思われるかもしれませんが。
私が強く感じたのは「この人めちゃくちゃ人生楽しんでるな。」と。
日常にしっかりと感想を持って生きてる方なんだなと思いました。様々な感情に動機づけをしたり、時にはマイナスな感情に刃向かってみたり、波のない事案に波をつけてみたりと、人として生まれてしっかりとそれを楽しんでいる方のように感じました。
日常を非日常かのように楽しむというのは私が最近見つけた日々の楽しみ方のひとつなので、勝手ながら尊敬してしまいました。
ちゃんと岩井さんの中では事件が起きているのですが、周囲から見れば日常のさざ波なので「事件が起きない」と謙遜したタイトル。
腐れ芸や、澤部さんに隠れたじゃない方。かと思えばドリームマッチのミュージカル調のコミカルなネタ。人間性が気になる人ではあったのですが、コラムを読み尊敬する有名人になりました。

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