今年を振り返る

1~3月


 C落ち直前に、ポケカ復帰後初の中規模大会(シティリーグ)に参加。結果は1-4と散々だったが、十年ぶりかつ不十分な練度ならこんなものかと納得した。しかし悔しいのに変わりはなかったので、スターバース発売と同時に現行レギュにも力を入れ始めた。そして復帰後初のジムバ優勝を果たす。一方で過去レギュもアブソリューションズを現物化させる等、昨年末にMtGから手を引いた分より深くのめり込んでいった。
 プリマジは2~3章の時期。3章の森限掘りを機に、廃課金沼へとずぶずぶハマっていったのであった。同時にレイラさんのセルフ二次創作も少しずつ始めたり。元はストーリーを持たない独立したオリキャラであるレイラさんをプリマジ次元で動かすのは、ちょうど足りない部分が補われる感じがして楽しかった。
 仕事の方は年度末特有の忙しさこそあったものの、基本的には暇。鬱を悪化させて閑職に追いやられている身だから仕方なかった。ところが、3月に転機が訪れる。前任の退職に伴い、内部異動でそこそこ仕事のある担当に就くことになったのである。個人的には悪くない変化だったと思っていた。この時は。異動後の話は次項にて。

4~6月


 内部異動により、閑職から普通の担当へと舞い戻った私は、早速いくつもの業務を担当することになった。それ自体は悪くない。問題だったのが、引継ぎ体制の杜撰さである。前任は退職済かつロクにマニュアル無し(同ポジションに十年近く居たのにどういうことだか)で、更に二年目の後輩の仕事を一部回され、こちらもマニュアル無し(まあ此方は多少仕方ないだろう)といった有様であった。しかも未経験の業務分野である。普通は逆だろと思いつつも後輩を質問責めにし、それでも分からない部分は手探りで進めていった。
 正直、辞めたかった。
 しかし、私は精神3級の手帳持ちのASD×ADHD×鬱かつ未オペMtFとかいうマイノリティの極みのような存在だ。今の職場に入れたのが奇跡のようなもので、もし辞めたら障害者雇用や作業所はセクシャリティを理由に落とされるだろうし、性産業でやっていけるほどのルックスも持ち合わせていない。つまり戸変までは今の職場にしがみつき続けるしかないのである。
 話は逸れるが、未戸変MtFの就職事情はあまりに厳しい。就職活動までに戸変まで終わらせて埋没するか、私のように就職後に診断書で職場を破壊するかでもしない限り、新宿二丁目の住人になるしかないのだ。もちろん例外もあるが、そういうのは万年人手不足のブラック業界か、本人が余程のハイスぺかのどちらかである。こうした当事者の直面する地獄のような現実は見向きもされず、お風呂がートイレがーと騒がれるだけの現状では、性同一性障害に対する理解や差別の解消はいつまで経っても進まないだろう。
 さて話を戻そう。やっと閑職から脱出できたと思ったら、前任ガチャに失敗した私は少しずつ鬱を悪化させていった。創作活動に費やす時間はぐっと減り、毎日の家事やお風呂、食事すらだんだん億劫になっていく。土日は最低丸一日横になっていないと週明けの仕事に耐えられない。せっかく再開した一人暮らしは完全に崩壊した。
 そんな状況なので、ほぼ毎週通っていたジムバトルには行く余裕がなくなった。環境は追い続けていたものの、実戦経験は全然積めない。週末に過去レギュで遊ぶのが関の山であった。
 しかし、他の支店から異動してきた先輩の中に、ポケカプレイヤー(しかもそこそこガチの)が居たので、現行レギュ引退とはならず。その先輩に誘われて現行を時々遊んでいたおかげで、鬱はしんどいながらも最低限の活動だけは維持できていた。感謝。
 プリマジは4~5章の頃。フレカ交換を通じて他のプリマジスタとの交流が生まれ、界隈に少しずつ足を踏み入れていった。それに比例するように、課金額も膨れ上がっていく。ちょうどこの頃からグッズも買い集めるようになり、PSに行く頻度も増加。名実ともに、プリマジのオタクとなった私である。今もそれは変わっていないが、しんどい時期の精神的支えとなってくれたコンテンツといえるだろう。
 ここで、お金の問題がぽつぽつと浮かび上がってくる。ポケカにプリマジにと、日々のストレスを散財で発散するようになった(というか、それしかなかった)私の貯金は、あっという間に失われた。お金が無くなると、精神的余裕も失われる。鬱の悪化→ストレス発散のための散財→貯金がなくなる→更なる鬱の悪化という、負のスパイラルに陥ってしまったのだ。
 そんなわけで、私はポケカとプリマジを楽しみつつも、精神的には限界に立っていた。隔週で通院している精神科では、薬を増やして対応してもらっていたが、それにも限度がある。人生何度目かのメンタル崩壊が間近に迫っていた。

7~9月


 この時期の記憶は、はっきり言ってかなり薄い。とりあえず関西に行ったことと、精神的に完全に参っていたことだけは覚えているが。ストレスから夏のボーナスを一瞬で使い果たし、常に金欠状態。MtGのカードを売って糊口をしのぐ生活であった。
 8月頃に、元FFの某氏から受けたトランス差別で揉めて、今まで属していた界隈に居づらさを感じるようになった。何度でも言うが、MtFは女性であり、男扱いするのはミスジェンダリング=人権侵害である。それから、趣味女装や男の娘とMtFは全くの別物だ。それは欧米を中心に世界の常識になりつつあるのだが、ネ○ウヨやTE○Fの連中は頭が悪く人権意識も欠如しているので、差別をやめようとしないどころか、自らを様々な詭弁で正当化する。
 そしてタチの悪いことに、こうした馬鹿どもに限って声が大きい。ネット上に溢れるトランス差別を正当化する言説に長らく傷つけられ続けてきた私は、身近な人物からその刃を向けられ、人間不信になりつつあった。
 職場でも、鬱や発達障害の症状・特性でうまく仕事ができない所を陰で攻撃され、一般雇用で働き続けることの難しさを感じていた。しかし、性別適合手術の費用を稼ぎきるまでは今の収入を維持しなければならない。お金と働きにくさとの狭間で、私は苦しんでいた。
 発達障害や性同一性障害のせいでこんなに理不尽で苦しい思いをするくらいなら、さっさと死んだ方がいいのではないかとの気持ちが日に日に強まってきて、私は数年ぶりに自死を決行することにした。今回は首吊り。自宅のロフトから吊ればちょうどいい高さになるので、早速ビニール紐で準備をして首をくくった。そして台から足を離す。ところが、10秒、20秒経っても意識は飛ばず、ただ息苦しいだけの状態が続く。結局諦めて、地面に足をつけた。
 続いて塩素ガス。「混ぜるな危険」同士を混ぜ合わせて、塩素ガスを発生させる。吸入するとゴホゴホと咳込んで、中毒症状らしきものが出てくる。そして気を失った。……ところが、数時間後に目覚めてしまった。
 自死すら成し遂げられない自分が情けなくて、一人で泣いた。こんなに苦しいのに、人生を本気で終わらせたいのに。
 結局それ以来、今に至るまで自死は決行していない。死にたい感情が消えたのではなく、どうせうまく死ねないという諦めの境地である。もし仮に安楽死の薬が売っていたら、即座に買いに走るだろう。どこぞの右翼政治家の言うように、私は生産性のない人間なのであるから。

10~12月


 再熱以来三年間所属し続けていた某界隈と縁を切った。原因は8割方前述の某元FF氏である。残りは界隈のリーダーにより繰り返されたミスジェンダリング。現在は削除済みだが、両氏に対する非難声明はちょっとした炎上案件になった。一応、2割の方は和解が成立したのでもうこれ以上は何も言うまい。
 でもこれで一つ、自分を苦しめていた人間関係が解消された。そのおかげか、鬱もほんの少しだけ緩和した。創作活動こそまだ難しいものの、ポケカをする頻度はかなり回復。Tier1のルギアを組み、早速ジムバやトレリに参加する。久々の大会はまるで心が燃えるかのようであった。シティも約1年ぶりに参加。結果は2-3と残念だったが、翌週の30人規模の大会で優勝しリベンジを果たす。
 プリマジもアニメが終わってしまったものの、筐体がリニューアルし、1プレイの満足度がかなり高まった。そのおかげで、無闇に追加購入をすることも減り、廃課金から少しずつ健全な課金へと移行していったのであった。
 とはいえ、貯金は相変わらずほとんどない。鬱も多少改善したとはいえ仕事に支障が出るレベルで続いている。一生発達障害や性別違和と付き合って生きていける気もしない。このままなら、数年以内に自死するだろう。

来年の指針


 貯金で性別適合手術を受けるのは無理だと悟ったので、ローンを組んで来年の下半期に受ける計画を既に立てている。返済が終わるまで今の仕事を続ける必要があるものの、いつまでも未オペMtFとかいう中途半端を続けるのに比べたらずっとましだ。来年の誕生日前後には、戸籍の性も変わっているといいのだが。
 趣味面では、創作活動の再開。絵も小説もすっかりご無沙汰なので、一次創作の世界をもっと広めていければと思っている。こっちにリソースを割くようになれば、お金の浪費もきっと減るはずだから。
 鬱は苦しいけれども、少しずつ前進していくしかないというのが今の気持ちである。

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