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単焦点vsズームレンズ論争

こんにちは、写真家ヒロです。
先日、数年来の写真家仲間である
まるやゆういちさん主催の
『未来を変える写真家アカデミー』内の
グルコンにて、ウエディングフォトについて
色々とお話させて頂ける機会がありました。

その中で、
ウエディングには単焦点とズームレンズ
どちらが良いのでしょうか?
というような質問がありまして、

そこで答えたのはこんな感じ。↓

〇〇でいい!
ズームの方がそれは撮りやすいけど、
単焦点の方はカメラマンの意図や気持ちに
沿った写真が撮れるのだと。

我ながらこの答えが
あまりに分かりにくかったので
追加で解説をしてみることにしました。
長いです。悪しからず。

まず、単焦点レンズとは‥(以下 単レンズ)
写る画面の広さが一定のレンズで、
大きくor小さく撮るには自分の足で
動かねばならない。
が、背景のボケ方は良いし歪みも少ない。
レンズごとの味や特徴も出やすい。
利便性△
背景のボケ◎
画質の良さ〇
歪みの少なさ〇

ズームレンズとは‥(以下 ズーム)
撮れる広さが変えられるので
自分が動かずともパターンを撮れて便利。

ただしその機能を優先する為に
画質において捨てなければならない部分がでる。
利便性◎
背景のボケ〇
画質の良さ〇
歪みの少なさ△


さて。ウエディングフォトにおいて
果たしてどちらが良いのでしょうか。

振り返ること18年ほど前(どっから話すつもりや)
写真の会社に無事にやる気だけで就職でき、
最初の新人研修を受けた後のこと。

入社の同期メンバーで写真経験有りMくんが
「結婚式なんてズームのが良くない?」
(多分言い方はこんなんではなかったが)

うちの会社は単焦点レンズの使い方から
教え込んでいたし、本の中のアラーキーからも
ズームなんてヤボだぜ!と学んでいた。

当時、僕は教わった師匠の教えを
絶対的に信じていたことも相まって

単焦点に意を唱えた彼と自分はケンカした。

でもそもそもなぜケンカになったかと言えば、
僕が単焦点の方が良いと思える理由をきちんと
納得させられるように説明できなかっただけだ。

今19年経って結論を言うと、
どっちでも良いです。笑

いや、寧ろウエディング案件を受注する
会社組織が、よくこんなやり方で
教えてくれたものだと驚くくらい
単焦点でウエディングをやらせるには
覚悟がいることだと思う。

なんせウエディングなのだ。
普通にカメラマンにズームレンズを
持たせたほうが何倍も安心できる。

それにも関わらず
単焦点で教えてくれたのはあの会社が
式場に派遣するとの同等のレベルで
カメラマン教育を
大切にしてくれたからである。

ちなみに僕は今も単焦点で撮っている。


例えば、結婚式での入場シーンを
撮影するイメージして見てほしい。

新婦と父親がバージンロードを歩くシーン。

正面から歩いて向かってくる場合、
その距離によって写る広さ(=画角)を
変えながら撮れる方が良い気がする。
これはズーム派の意見。うん正しい。

それでも僕が単焦点でやってるのは
絵作りを1番に考えているからで

シーンをこう撮ろうというイメージ
を大事にしたいからではないかと思っている。

画角が変わらないレンズな上に
むやみに動けない訳だから
思い描いたイメージが来るところまで待つ
しかないのだ。

例えば、
何列目まで歩いてきたところとか
新婦の父と新郎が握手する瞬間とか
そういうことだ。

歩いてくるのを、カメラを構えながら
1番絵になる瞬間まで相手を待つ。

突飛なことには対応しきれないこともある。
思っていたのと違うこともたくさんある。

でもこう残したかった!という
カメラマンの魂は写真に宿る。

ズームは便利だが、
あまりに画面が可変できるために
自分が何を残そうとしているのかの
意識が分散しやすい。

結果、写ってはいるけど
自分の意識とが意志とは
繋がらない写真になりやすい傾向にあると
たくさんのそういう写真を見てきて思う。

もちろん結婚式というジャンルは
きちんと写せて残るのが1番最優先なのだから、

公の場での僕の結論は
選ぶならどっちでも良いのよ!
ということになる。

但し、自分の直弟子ならなんとしても
単焦点から教え込みたい。
その方が写真の本質に近づいていける道だから。

本当は単焦点レンズを選ぶのには
まだ他にも大きな理由があるのだが
今回はここまでにします。

訳の分からない偏屈な長文を
読んでくれてありがとうございます。

もし続きを楽しみにしてくれる声が
あれば書いてみたいと思います。

では今日もEnjoy your photo life!
※写真はフォトウエディング前に待機中の丸の内。
道に芝生できててそこでワイン空けて転がってる人いた。








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