正規分布の考え方
正規分布は統計学でよく出てくる概念で、多くの自然現象や社会現象に適用されます。ここでは、基本的な考え方、専門用語、そして計算法を簡単な例を使って説明します。
正規分布とは?
正規分布は、平均値を中心に左右対称なベル形(山なり)のグラフで表されるデータの分布を言います。例えば、学校のテストの点数が多くの生徒にとって平均的で、極端に高い点数や低い点数を取る生徒が少なくなるような分布です。
専門用語
平均(mean): データの中心的な値。全てのデータを合計して、データの数で割った値です。
標準偏差(standard deviation): データが平均からどの程度散らばっているかを示す値。偏差(各データ点と平均との差)の二乗の平均の平方根です。
確率(probability): ある事象が起こる確からしさ。正規分布では、特定の範囲にデータが入る確率を計算するのに使います。
計算法
正規分布でよく行う計算は、ある範囲内にデータが含まれる確率を求めることです。この計算には一般的に標準正規分布表またはコンピュータのプログラムが用いられますが、基本的な考え方は以下の通りです。
具体例:テストの点数
平均点が70点、標準偏差が10点のテストがあったとします。
このテストで、60点から80点の間の点数を取る生徒の割合を求めたい場合、正規分布を使って計算できます。
標準化: 対象の範囲(60点から80点)を、標準正規分布に変換します。これには、各点数から平均を引いて標準偏差で割ることで行います(この変換を標準化と言います)。
確率の計算: 標準化した値を使って、標準正規分布表から確率を読み取ります。
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