見出し画像

「嫌ならやめろ」は緩やかな退廃をもたらすかー入り混じるビジネスモデルに毒される人々ー

かなり前から主にインターネットで、更に言えばTwitterや娯楽分野についてのコメントで「嫌ならやめろ」(フィールドがYouTubeである場合の「嫌なら見るな」などもこの類例として考えることができます)といったコメントが跋扈しており、それらは私にとって非常に奇妙な現象に見えたため、今回はそれについて記述を残します。

まずそれらが観測される状況について、より詳細な共通点(勿論傾向ですが)といえる「基本無料」という特徴を見過ごすことはできません。では基本無料の「行為」に対して文句を投げかけるのは良くない事なのでしょうか。この点について、基本無料を拠り所にするような精神的にも金銭的にも愚かなほど余裕がないと同時に自覚もない層は、重要な見落としを見事なまでに完遂しています。(ところで、あの台詞は正義感に満ちた顔で放たれているように私に想像させ、滑稽どころか心配まで覚えさせます)

それはコンテンツサイドの行為が営利目的に基づいているということです。インターネットが流行るより遥かに昔から、営利行為に対しての対価、見返りは不可欠でした。そんな中で対価を求めない非営利目的の団体がボランティアと呼ばれる活動を始めて以来、無料の施しはとてもありがたいものになりました。

近年インターネットを媒体とするビジネスではこの構図を当てはめて考える事は困難です。彼らは「広告」「課金」を巧みに駆使し、利用者に必ずしも対価を求めない基本無料の構図を作り出しました。彼らは善意ではなく、営利を目的とした際に一番利益を得られる方式として基本無料を導き出し、採用しています。別に顧客の為を想っているわけではありません。寧ろ「嫌なら~」などという層はいいカモなのでしょう。

これらは「嫌なら~」をいう彼らは、基本無料ビジネスを生業とする団体とボランティア団体の目的の違いが区別がついていない事を示しています。(勿論悪質であったり過度に悪質な要求はすべきではありませんが、この層が存在する事で意見の流動性は損なわれます)

そしてもう1つ、この非常に滑稽な構図が抱える奇妙な特徴があります。(しかし自信がないので「*」を付けました。必要に応じてこの個所は無視してください)*単刀直入に言えばそれは「需要と供給の逆転」のような光景が彼らに見られるという事です。

*ビジネスはいつでも世間が抱える問題やニーズに対して、会社がそれに対*する解決策を与え、利益を得る(今回の内容は基本無料ビジネスの顧客な*ので、既存顧客の抱えるニーズと捉えてください)。「嫌なら~」という*層で満ちたソーシャルゲーム(例として挙げます)では、これが逆転しま*す。より具体的に述べれば、仮に誰も求めない架空のニーズに対する解決*策、または利益のみ考慮したビジネスを淘汰する存在が、自滅する場合に*おける自身を除いていなくなります。少なくとも顧客はこの構図に加担す*る必要性はありません。要約すると、ニーズや要望を反映されることで、*コンテンツはより強固なものになり、同時にその策をコンテンツの繁栄を*願う顧客が排除する理由が明確ではない、なります。実際、会社側がその*ような声明を発信することはほぼないので、彼らはあの台詞の無益さについ*ては十分に理解しているのでしょう。

しかし一方で何故このような構図が完成し、放置されてしまったのでしょう。私が考える理由は主に3つあります。それは「主にSNSで悪質なクレーマーをサンドバックにして殴る様子を投稿することが流行ることで、「嫌なら~」層も巻き込まれた(承認欲求の為に無理やり消費された)」、「この台詞が発動した瞬間に会話がほぼ終了し、発動側はそれが万能だと錯覚してしまう」、それから「その万能さから、日常生活で居場所がない存在が、自身のよりどころであるコンテンツの民度を維持できていると思い込める」です。

1つめに挙げた点については個人的に今回に匹敵するほどの題材なので、機会があればそれについて更新したいです。

なんだかいろいろ書き、自分でも大分絡まっている気もするので、以下に適当ではありますがまとめます。

・ニーズや要望を反映されることで、コンテンツはより強固なものになり、同時にその策をコンテンツの繁栄を願う顧客が排除する理由が明確ではない

・「嫌なら~」層は、基本無料ビジネスを生業とする団体とボランティア団体の目的の違いが区別がついていない

・以上を踏まえ、また仮に踏まえなくても顧客はこの構図に加担する必要性、メリットがない

こうして終盤にまとめることで、締めが安定する気がしたので定期的に試していきたいと考えています。また微かにではありますが全てを文にできたと思えていないので、まとまり次第追記をするかもしれないと加えておきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?