なぜイーロン・マスク氏はツイッターを買収したのか——上
皆さん、GWを楽しんでますか?Chrisです。
今回はツイッター買収案について少し語ります。内容は少し長いため、上下両記事に分けて発信します。今日はその上編の部分を掲載します。
ここまでの流れ
3月14日、イーロン・マスク氏は公開市場でツイッター株9.2%まで購入し、ツイッターの最大株主となった。
4月11日、イーロン・マスク氏はツイッターの取締役会からの誘いを拒絶した。
4月14日、イーロン・マスク氏は(38%プレミアム価額)$54.2/1株でツイッター全株を買収すると発表した。同日、ツイッター取締役会はこの買収を「敵対的買収」と認定し、シャークリペラント(poison pill)を実施し対抗すると発表した。
4月25日、ツイッター取締役会はイーロン・マスク氏の買収を受け入れると発表した。
たった2ヶ月でイーロン・マスク氏はツイッターを私有化することに成功した。この買収案は世界範囲で話題となり、たくさんの議論をもたらした。
では、なぜイーロン・マスク氏ツイッターを買収したのか、筆者自身の考えを述べさせていただく。
イーロン・マスク氏個人の立場から
言論の自由を取り戻すため
ツイッター独自の言論審査が政治的に利用されている。2020年のアメリカ大統領選期間中、前大統領ドナルド・J・トランプ氏のツイッターは何度も敏感内容とマークされ読み取りが制限された。それだけにとどまず、最後はアカウントすらバンされた。一国の大統領すら言論の自由が保たれることができないことイーロン・マスク氏に大きく衝撃をもたらした。MITとイェールの共同研究(ツイッターユーザーの政治参与度調査)によると2020年大統領選後、約36%の共和党政治家たちのツイッターアカウントがバンされた。それと比べ、民主党政治家は約8%しかバンされていない。この研究では、保守派の人たちは誤りの情報をたくさん発信したのが原因だと判断しているが、政治的な要因がないとは信じ難い。言論の自由を強く思っているイーロン・マスク氏はそれをどうにかしたいからツイッターの買収案を受け入れた。(なぜここは決めたではなく受け入れたを選んだのが後程説明する)
テスラと連携して、「新エネルギー+ソーシャル+決済手段」というビジネスクローズループを形成するため
新エネルギー(所謂再生可能エネルギー、環境にやさしいエネルギー)をメインとして電気自動車や太陽光発電などソリューションを提供するテスラにとって一番の敵は旧エネルギー所謂資源エネルギー(石油、天然ガスなど)をはじめとするドル本位制だ。アメリカが世界一経済体になったのは石油をはじめ資源エネルギーの運用と販売をもたらした結果だ。(この部分はまた別の機会があれば紹介する。)
それを挑戦しようとするのがイーロン・マスク氏とテスラだ。挑戦するにあったて、完全なビジネスクローズループを形成しなければならない。その中最も重要とされるのがソーシャルと決済システム。決済システムでの試しはこれまで何回を実施した。
最初の実験はBitcoinをテスラの決済への導入
2021年2月8日、テスラは15億ドル等相当するBitcoinを購入したことを発表した。
同年3月24日、テスラは当社製品がBitcoinによる決済が可能になることを発表した。
同年7月22日、Bitcoinによる決済を一時停止を決め、復帰する目星が立っていないことを発表した。
Bitcoinで失敗を食らったイーロン・マスク氏は、次の試しに動いた。1回目の試しでイーロン・マスク氏にたくさんの暗号通貨ビリーバーズの支持をもたらした。
2回目の実験はDogecoinへの支持
2021年2月から、イーロン・マスク氏はツイッターを始め、幾つのソーシャルメディアでDogecoinを支持した。イーロン・マスク氏は「Dogecoinは将来ドルを取って代わってメイン通貨となる可能性がある」など言論を発表した。発表した内容の中一番有名となるのが「to the moon」と「The Dogefather」だ。そのことが暗号通貨ビリーバーズに猛烈な支持を得た。Dogecoinの価値も短期間で何十倍まで値上がりとなった。
同年5月8日、イーロン・マス氏は「Saturday Night Liveという番組で「Dogecoin実は詐欺だ」と宣言した後、Dogecoinの価値は40%ぐらい下がった。その二日後、「Dogecoinを月まで送る」というイベントを宣言した。それを受けDogecoinの値下がり大勢ようやく止めた。
その後も何回も実験した
「SHIB」、「ETH」など。
幾つの実験の結果、イーロン・マスク氏は一つのこと改めて理解した。それは――ソーシャルと決済、両方同時に持つこそ、クローズループが成り立つ。
そのループが形成したら、イーロン・マスク氏は次世代通貨体制の最初の既得権益者の一人になる。今の石油財閥のように、イーロン・マクス氏とその家族も新たな「世界の背後の一人」になる。
イーロン・マスク氏は新たな決済手段を待っている。
Dogecoinにせよ、Bitcoinにせよ、どちらも終点ではないことイーロン・マスク氏は熟知している、これからどう動くかが注目点だ。
更なる注目度を求める
これも大事な一環だ。イーロン・マスク氏は今まで「億万長者ランキング1位」、「登月そして火星へ」などなど注目を浴びるタイトル、尋常ではない行動、高い露出度、それはどれも注目を求める行動だと筆者が思っている。
注目度を求める理由は?
資金調達を有利に
注目度を表す重要な指数の一つは株価、イーロン・マスク氏の行動はテスラの株価に影響をもたらす。より良い注目度はより良い金利で資金を調達できることを意味する。実際に、今回の「ツイッター買収案」も低金利で資金をたくさん世界各地で調達してきた。
話題性を保つ
話題性を保つことはすなわち、影響力を保つことだ。影響力が信者を惹きつける。
信者を増やす
信者を増えば、社会的地位、影響力なども上昇する。
上編の内容はここまでとする。続きの下編は、アメリカの政治、経済をはじめたくさんの内容が含まれるので、お楽しみに。
では。
参考資料
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