見出し画像

GENJI*REDISCOVERED       今日の源氏 『光る君へ』5

2024年 NHK 「大河ドラマ」 『光る君へ』
たいていの事は、大方の方が言われていたり書かれたり、なので、
自分の「備忘録」として、各回に取り入れられている『源氏物語』
からの事象や描写、引用を主に「思った事」とか書き留めています。
         (注! いわゆる「ネタバレ」含みます。)
さて、「5回」
五節の舞姫の抜擢され、帝前殿上人の中での儀式舞、母を殺めたミチカネが右大臣家の次男で、市中で会うサブローの兄…。サブローが右大臣の息子、藤原道長だと知ってショックに寝込んでいる「まひろ」。
『源氏物語』には幾人もの「まじない師」が出てきます。
父の侍女-弟の乳母が連れて来たインチキまじない師、(インチキ度を説明のためか)「坊主と巫女」の組み合わせ、「霊降ろし」、「浄土に送らねば怨霊に」「不動明王の真言」「水垢離を」と。紫式部は、当時の人々のこういうものや考えに、冷めた視点でいたことが『源氏物語』から判ります。「葵上をとり殺す六条御息所の生霊」とか、オカルト的存在を書きながら(登場させながら)、そのような物の存在を自身は恐れてはいない…。様です。「まひろ」が「母上なら私の名前を呼んだはず、娘よーって言うわけないでしょ!」と乳母の鼻を折り、弟 惟規  が「だよね、さすが姉ちゃん!」
って台本展開、なかったのかな。
摂政様、左大臣様、右大臣様、が揃っての酒席、そんなことかつて無かった密談の場に「猫」が横切る。 「土御門邸」で。だったのですね。
「猫」を追いかけて姫「倫子」が次の間を横切る。 
「猫によって姿を見られて」事が起きるのは、『若菜上』から。 ここではそのような展開(のため)ではなく、兼家自ら「入内されないのか」と左大臣に問う機会。…先の舅となる道長の父と「倫子」を会わせておきたかったのだろうか。
雪が散る-寒い夜に、文を書く道長。「画角」から…とは思われるが、御簾も蔀も下ろさず閉じずって、寒すぎる。蔀の下半分、左右の間の御簾は、閉じてもよいのでは…と。
第一話の「願掛詣で」でもあった、話の「時空」こんがらがる「画」づら。
「次の満月に」という文を読む背景、空には満月。「ひと月先のなのか」
と思ってると、もう「次の十五夜」に。 「六条に向え」と直秀伝言。
ここで、「安倍晴明」への「呪詛」依頼のシーン。御簾の向こうに居並ぶ
摂政、左大臣他諸卿の覗き見ている所で「この国の未来を担うのは私だ。」
と名乗る「兼家」すごい。
あれから、独り苦しみ続けてきた「母を死なせてしまった自分」という胸の痛みを、この悲劇のその切欠であるサブローにぶちまけた吉高まひろちゃん、(少女のまひろも下りて来ていて…)見事でした。
東三条殿の戻った道長に、道兼の言葉「あの女が死んだのはお前のせい」という責任転嫁…が、紫式部と道長の因縁をより深めて、この後の二人の運命、(信頼…)関係の素地が固められた感じです。

……六条」の東屋…は、どこの?何?と、気にならなくはないですが…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?