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潮干狩りの話

こんにちは、長老大学オンライン支店スタッフのあいかわです!

 今回は、K様とS様に潮干狩りについてのお話を伺いました。わたしが住んでいる街では、昔は潮干狩りができていたような川でも、いまは水が汚れてしまったりして、もうできなくなってしまったというような場所が何か所もあると聞いたことがあります。そうやって、いまはまだ潮干狩りができている場所も、これからだんだん減っていくのかもしれません。そういった意味でも、やはり皆様の記憶を記録として残していくことは大切だなと強く感じます。今回は、そんな昔の潮干狩りについて、おふたりから貴重なお話を伺ったので紹介したいと思います。

K様(愛媛・高知):潮干狩りには、ガンヅメとバケツを持って行きました。潮干狩りは、香川の仁尾や高知の宇佐まで行っていました。アサリやホタテ(マテ貝のことをホタテと呼んでいたとのこと)がよく採れましたよ。

S様(熊本):マテ貝がいるところには、砂浜の表面が八の字に穴が開いていて、その穴に塩を入れると、海の水と間違えてぴゅっと中から貝が顔を出してくるので、顔が出てきたらぴゅっと取っていました。

K様(愛媛・高知):マテ貝は焼くんです。すでに塩味がついているので、そのままでもおいしかったです。
貝のおいしい時期は、4~5月くらいなので、潮干狩りはだいたいその時期に行ってました。4月ごろの貝はね、身がとても大きくなってるんです。しじみはとくに味噌汁にするとおいしいです。

砂浜からぴゅっと出てくるマテ貝の様子を想像すると、なんだかかわいらしくて面白いですよね。わたしはマテ貝を見たことも食べたこともないのですが、採れたての貝を焼いて食べるというのはすごくおいしいだろうなと思います。
一方で、夏が近づいてくると水難事故のニュースを聞くことが多いですが、やはりその海や川がどういった性質の場所なのかを知っておくことはとても大切だなと考えさせられるお話も伺うことができました。

S様(熊本):潮干狩りは、年に一回は必ず小学校の遠足で行っていました。水にぬれてもいいように、靴を必ず2足持って行ったんです。水にぬれた靴を脱いで裸足になってしまうと、砂が焼けているような熱い浜を歩くことはとてもじゃないけどできないので。
それ以外にも、家族や友達と行ったりしてました。でも子どもだけで行くのは危ないので、必ず大人たちと行ってましたね。潮干狩りに行く有明海は遠浅の海なので、夢中になっていると、気づかないうちに水が満ちてくるんです。八代海(と呼んでいたとのこと)の河口のほうで川遊びをしていたときには、一度首の下あたりまで水が来てしまって危ないこともありました。

遠浅の海というのは、岸辺からかなり遠くの沖まで水が浅いことをいうそうで、知らず知らずのうちに沖に出てしまっていたりするそうです。そういう特質を知っているのと知らないのでは心構えがまったくちがってきますよね。充分に気をつける必要があると感じます。
そして、S様は当時採れた貝の話もして下さいました。

S様(熊本):潮干狩りでは、アサリやマテ貝、ほかにもハマグリや、ウノカイ(オオノガイのこと)を採っていました。ウノカイは、貝殻がすこしやわらかくて、アサリのような大きさでしたね。貝殻がくっついて閉じているので、包丁で開けて殻をとりました。炊き込みご飯にするとおいしかった。当時ウノカイはほんとによく採れました。

S様は熊本のご出身で、現在70代後半の方ですが、子どものころよく採れた貝として、このウノカイという名称の貝がよく記憶に残っているとのことでした。調べたところ、ウノカイというのは「オオノガイ」という名前の二枚貝の呼称だそうです。

「貝の図鑑」様(2022/12/01)『オオノガイ』
(https://kai-zukan.info/oonogai.php)

ウノカイ以外にも、地域によっていろいろな呼称があるそうで、地域性があってとても面白いなと思いました。しかし、このウノカイは、「日本のレッドデータ検索システム」様で検索したところ、準絶滅危惧となっておりました。

「日本のレッドデータ検索システム」様(2022/12/01)(http://jpnrdb.com/index.html)

またこちらのサイト様の記事では、まさに八代海のウノカイのことが取り上げられていました。

「荒瀬ダムと川辺川ダムの現場から」様(2022/12/01)『荒瀬ダムゲート全開後の八代海のうれしい変化』(http://kumagawa-yatusirokai.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-1ba8.html)

こちらは2010年の記事ですが、1955年に竣工した荒瀬ダムのゲートが2010年に全開にされたことで、八代海の変化として、昔はよくいたと地元の方々が仰るウノカイがすこしみられるようになってきたということが書かれています。海をとりまく環境が変わっていくことで、生息する生物もまた、悪い方向にもいい方向にも変わっていくのだということがよくわかり、とても勉強になりました。

これからの子どもたちも、潮干狩りという文化をずっと楽しく体験していけるように、わたしたち世代はこうやって昔のお話などを伺って記録を残していきながら、環境と文化の両方を守っていくような取り組みを考えていく必要があるのではないかと感じることができました。

K様、S様、貴重なお話を聴かせていただき、本当にありがとうございました!

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