見出し画像

【前編】短大の推薦を取れなかった話と中学受験と交通事故に遭った話


私が大学受験をする頃は、短大に進む人も多かった。

短大卒の同級生は、名の知れた大企業に就職した子がたくさんいる。
そう、四大卒より就職が非常によかった。
そんな時代。

私は、自分の成績で目指せそうで、国文科で古典の勉強がしたいから、国文学の実績のあるいくつかの大学を選んだ。
キラキラしてる大学(青山とか立教とか?)は憧れがあったが、ついていけない気がして少し地味めで選んだ。

第一志望は、父が私に中学受験で受けて欲しかったところだ。
たまたまそうなったのか、父の刷り込みでなったのかはよくわからないが、自分で選んだし、父も喜ぶしってところかなと思う。

少し中学受験の話に逸れるが、私は小学生の時中学受験をするつもりで塾に通っていた。
私が小学生の当時は、四谷大塚が一強で、例に漏れず私も電車でわざわざ東京の四谷大塚まで通っていた。


学校ではそこそこ頭が良くても、四谷大塚ってところはなんだろう。
全く太刀打ちできなかった。
天才秀才の集まりだし、黒くて分厚いテキストはどこを読んでもちんぷんかんだし、苦痛でしかなかった。



兄は自ら中学受験を選び、四谷大塚と地元の塾のダブル通いで、見事大学までエスカレーター式の名門校に合格した。



その成功体験があるから、私も行けると思ったんだろうが、頭の出来が違ったのか根性の問題なのか。


私は全く成績が伸びず、親の期待には応えられなさそうなそんなある日、自宅近くで交通事故に遭う。

見通しの悪い交差点で、ピアノ教室に遅れそうで急いでいて、横断歩道から少し離れた場所を横断しようと道路に飛び出したところ、見えないところから曲がってきたタクシーにはねられた。


見ていた人によると、ポーンと反対車線に飛んでいったそうだ。
幸い反対車線に車はおらず、壁にも当たらず、地面に落ちた。


タクシーにぶつかった瞬間は、全く痛くなかった。
脳の錯覚か何かで、そういう瞬間意識を飛ばしてくれるのか?



地面に落ちた途端、痛みが走った。
でも、すっくと立ち上がり、まず降りてきたタクシーの運転手さんに、
「大丈夫です。ごめんなさい。ごめんなさい」と言いながら、道路に散らばったピアノの教本やらカバンやらを拾い集めた。
立てるし歩けるし、大したことなさそう。


車を運転するようになって、思った。
タクシーの運転手さんごめんなさい。
100%私が悪いです。
乗っていたお客さんもごめんなさい。
きっとトラウマを植えつけちゃった。


お客さんだけ届けてきて戻ってくるから、とタクシーは走り去り、近所のおばさんが出てきてくれてそばにいてくれた。



誰かが母を呼びに行き、母がやってきたが、案の定怒っていた。
何やってんの?と。
こういう人だ。
まず私の心配より先にこれ。
だから、母のことあまり好きになれない。


戻ってきたタクシーに病院に連れて行ってもらい、頭を打ったので検査した。
結果異常なし。
顔の擦り傷とタクシーが当たった部分(腰だけど)の打撲で済んだ。


タクシーの運転手さんは、その後我が家に菓子折りを持ってきて謝ってくれたりしたが、本当悪いのは私。
父にもその旨しっかり言って、必要以上にタクシー会社に何か言うことがないように牽制。


父はうるさい人で、可愛い娘のためなら、事情も聞かず殴り込んでいきそうな人。
大丈夫だったかな。
覚えてないけど。


一応頭を打っているので、1週間は安静にと病院から指示が出た。
全く元気だったが、学校は休んだ。
塾も休んだ。
そしてそのまま有耶無耶にして四谷大塚をやめた。


事故に遭ったのをきっかけに、どれだけ四谷大塚が苦痛なのかとか、私はいくらやってもわかる気がしないとか、父にプレゼン?した。
父は、◯子に〇〇行ってもらうのが夢だったんだけどなぁ、などと言われたが、力及ばず申し訳ない。


父も諦めてくれた。
私には向いてなかった。
でもこの後入る中学ですごいいじめに遭うのがわかってたら、必死で勉強したかもな、なんて思いつつ、続きはまた今度。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?