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1月新マガジン 年が変わるお楽しみ!第1話は無料です。 間違えデジカメ. 1 20数年前「間違いだらけのカメラ選び」がベストセラーになった。初版が2万部だった。考えてみるとこの本で扱ったカメラはすべてフイルムカメラなのである。そこで四半世紀ぶりにオンラインで「間違いだらけのデジタルカメラ選び」を始めます。

考えてみるとこの本で扱ったカメラはすべてフイルムカメラなのである。そこで四半世紀ぶりにオンラインで間違いだらけのデジタルカメラ選びを始めます。四半世紀前のデジタルカメラの黎明期に1番記憶に残っているのは使い始めるとすぐメモリーがなくなるかあるいはバッテリーがアウトになると言うことであった。メディアで私が1番最初にテストしたのはアップルのQuickTakeと言うやつである。写りの印象はボケボケであって実にデジカメのパイオニアと言う感じがしたが要するに情報量としてはそれだけでも充分なのである。

私が小学生の頃に小学校の行き帰りである日の午後通学路の魚屋さんに新聞の号外が1枚貼ってあった。それはソ連の探査船が初めて月の裏側を撮影したと言うボケボケの今で言えばアナログ写真なのであった。それに小学校の私は感動したのだ。月の裏側の実際の地形なのかそれともアナログ電波を送っている間にホワイトノイズがずれておかしな影ができたのかどうかそれすらもわからないが、そこには私がいつも見慣れているお月様の表面のウサギのおもちつきの模様とは全く異なるパターンが映っていた。すごいなと思った。

四半世紀前のデジタルカメラの写り方と言うのはそういうものであって、言い換えれば知らない時空間との遭遇なのである。その当時のデジタルカメラマガジンによく書いたことであるが、シンガポール政府観光局の取材でシンガポールの動物園に行ったときにそこの有名なオランウータンさんとブレックファーストを食べると言うプレスツアーがあった。それでオランウータンさんと並んで記念写真を撮ってもらってそれを私の顔写真に使っていたことがある。そこでわかる事は非常に重要な情報であって、2人並んでいる類人猿のどちらがオランウータンさんでどちらが田中長徳であるかと言うのは十分に判別できるのである。

ただし四半世紀前のデジタルカメラが黎明期のパイオニアであるから画像認識の限界はそこまでであって田中長徳が前の晩にどれだけ酒を飲んで肌が荒れているかというところまではわからない。その後デジタルカメラとハイビジョンはどんどん高性能になって女優さんのお化粧のノリがどうであるかと言うこともわかるようになって実に迷惑な時代である。

それで四半世紀前に出した間違いだらけのカメラ選びにならって今度は、間違いだらけのデジカメ選びを書いてみようと考えたのである。私は今非常に良いバランスの中にいるのはカメラメーカーとお付き合いがないから自由なスタンスでカメラを評論することができる。これは非常に大切なスタンドポイントだと思う。カメラメーカーの息がかかっているとプロモーションに使われてしまうからどうしても特定のカメラを褒めることになる。私も実はそうであったが今は完全に独立独歩であるからその心配は無い。

それで大昔にデジタルカメラのメディアを描いていた頃の話をここで展開するのならまずメーカーに喜ばれる新製品カメラレポートと言うのは、プレスリリースの重要な例えば3つ重大な新製品のポイントがあるとすればそれをまずコピペしてしまってそこに美辞麗句を加えれば立派なテストレポートになるわけである。メーカーと関係者は喜ぶかもしれないがこういうのは真実の言葉とは違うような気がする。

デジタルカメラの黎明期から四半世紀が経過してその進化は素晴らしい。ところが逆に見ると各メーカーの製品がその性能がどんぐりの背比べしているために競合他社を退けるための殺し文句というのが、世界最大クラスの画素数であるとか、フルサイズカメラでは世界で最初で最軽量と言うようなことになってしまって、それを追いかけるデジタルカメラ雀さん達もそういうスケールでしかカメラを評価できなくなってしまっている。

なんかつまらない時代ですよね?

このノートではライフスタイルを探すデジタルカメラの旅の話を書きます。

なお今回のノートに掲載する作例はすべてエプソンRD1で撮りました。

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