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九州ゆるり旅③(黒川温泉の巻)

別府、湯布院を後にして、続いては黒川温泉。GWの行程としては、ちょっと経費がかさみ過ぎますが、宿泊費は抑えながらの旅路、後半です。

九州横断は「やまなみハイウェイ!」

湯布院のバスのりばから、素晴らしい由布岳を拝見して、バスで、黒川温泉を目指します!

ようやく顔を出してくれた由布岳

九州横断ですが、東から西へ、大分から福岡、大分から熊本と鉄道であれば、久大本線と豊肥本線が東西を結んでいます。
久大本線は、湯布院、天ケ瀬、日田、久留米と九州北部を横断。先に乗りました特急ゆふいんの森で天ケ瀬温泉にも寄ってみたいところです。

由布岳とDE10 (鉄道の旅 九州2800キロより)
ゆふいんの森三世

豊肥本線は、阿蘇山のカルデラの中をひた走り、熊本に抜けていきます。こちらも、鈍行でのんびりと乗ってみたいですね。

熊本県観光公式サイトより
阿蘇の外輪山越えにはスイッチバック
33‰は九州一の急勾配

鉄道を使いたいのはやまやまですが、湯布院→黒川温泉は産交バスの九州横断バスが便利。GWで事前予約入れたものの、そこまで混んでいません。

由布岳とお別れ

さて、バスは湯布院の盆地を下に見て西に進みます。

完全に山に囲まれた由布院盆地
あっという間に山の中 新緑が目に沁みます
由布院盆地を囲む山が遠くに見えます

車内放送には、別府から熊本、島原、雲仙・長崎に至る九州横断道路の解説が続きます。
素晴らしい景色が続くも、娘は爆睡。いい塩梅の左右の揺れで、こちらも眠気が差してきましたが、軽やかなミュージックが流れてくるではありませんか!思わず、口ずさみたくなるメロディ~、木琴の音色、軽やか。これは九州旅行では、是非聞いて欲しい一曲!これ聞いたら、魂が飛んで行って、九州駆け巡りますよ~

(歌は1:50~ですが、車内放送全体もイイ!)
♪光る太陽 明るい行く手~
別府を後にのびる道
飛ばす車のリズムも軽く
歌も弾むよ花野を越えて
嗚呼 はるかな やまなみ~ハイウェイ~♪

いかがでしょう~、youtubeのコメントには、「40年前、修学旅行で、バスガイドさんが歌ってくれました」とか「バスの中でみんな覚えて、今でも歌えます」とか、懐かしむ声が数多…笑 

一山超えて、草原が見えて来て、キャンプ場の横を通過

久住山の山麓、素晴らしい平原です。妻子は相変わらず爆睡で、起きず…。

やまなみハイウェイの名に相応しい景色が続きます
小川が流れ、遊歩道もあり、時間があったら、ここで降りて歩きたい!
こちらでわずかに停車 外国人のペアの登山客、女性一人の登山客など何名か乗車
長者原からの眺め 晴れているとこんな景色! (たびらいHPより掲載)
そして、寒の地獄はここにあったのか!

さて、ここからもう一つ峠を越えていきます。牧ノ戸峠。こちらからは九重山、久住山などの登山口がいくつかあるとか。

しばらく登り、眼下には、先ほどの草原と温泉の煙が見えます
牧ノ戸峠 1330m 結構高い
峠を越えると、また草原が広がります 
晴れていれば、向こうには阿蘇の外輪山が見えるのでしょうか
瀬の本レストハウスにて少し休憩 ここまで来れば黒川温泉までもう一息
なだらかな国道を下って数分
着きました初の黒川温泉

平成デビュー癒しの黒川温泉

温泉そこそこ好きです!という方なら、今では知らない人はいない「黒川温泉」。秘境の温泉から、年間数十万人もの人が訪れるようになった温泉ということでは、ここほど急成長した温泉を私は知らないです。
公式のHPにも60年代は「鳴かず飛ばずで存続の危機」、「やまなみハイウェイが出来ても一時的」とか書くくらいなので、本当に不思議な温泉だと思いながらの初黒川温泉。

やや距離がありますが、意外にも泉質が豊富 
案内所から谷沿いに降りるメインの「いご坂」
点在する旅館、建物も癒しの温泉場の雰囲気を保ってます
 こちらは洞窟風呂が有名な新明館 秘湯を守る会のお宿 是非、閑散期に来たい

黒川温泉と言えば「入湯手形」

この手形で3軒のお風呂を廻れるという、これは黒川温泉が発祥なんでしょうか…。今回早速買いたいところでしたが、残念ながら、どこも、人数制限をかけているので、今回は露天風呂は一か所。お邪魔したのは「やまの湯」さん。

川端通り沿いのこじんまりとした宿 HPより

露天風呂4,5階までエレベーターで昇り、屋上?と思いきや、渡り廊下を渡って、崖の上にあるのでした。

露天風呂見たら、屋上じゃないと分かります 巨大な岩!
人数制限のおかげでゆったりと浸かれました
 弱アルカリの単純泉ということですがやや濁りがあります HPより

食事処は要予約

今回の九州旅行、黒川温泉で知人の別荘をお借りできるということで、このGWに来れたようなもの。食事処を観光案内所で聞いたら、即予約してくださり、またぎりぎりセーフ。

いご坂の途中にある「いろり家」

外国人のカップルさんと、女子旅2人組が待っていたのですが、予約なしで、入店できずなんともお気の毒…。元々、秘境の温泉場なので、いわゆる温泉場にある娯楽の店、食事処などが極端に少ないのです…。

まさに「まぐちぐみ」のおもてなし

肝心の食事ですが、鉄板のメニューが順次来たため、気がついたら、写真も撮ることなく家族で次々と平らげてしまいました。お隣のテーブルでも馬刺しを頼んでましたが、地のモノから創作的な料理まであり、1時間居て、お腹いっぱい。

コンビニもないため、こんな酒屋さんで朝の食事も買い込みました
黒川とともに70年(以上でしょう)

今回、宿泊は知人の別荘をお借りしたため、旅館のおもてなしは体験できずでしたが、別荘も当然温泉、しかも60℃くらいあるのではないかというかなりの高温。ゆったりとくつろがせていただきました。

やはり外湯の底力 地蔵湯

ということで、今回は、各旅館ご自慢の露天風呂をたくさん紹介ということにはなりませんが、名湯には素晴らしい外湯アリということで、一つは、谷底を流れる田の原川の脇にある「穴湯」。こちら2020年の台風で被害にあい、クラファンで2022年に再建されたようです。

女性は反対側の入り口から
以前の穴湯共同浴場

昔、穴湯はボコボコと川底から湯が湧いていたところから「穴湯」と名付けられたそうです。至ってシンプルな造り。それにしても1年半くらいで再建されているんで、これも地元の方々の熱量を感じる外湯です。

単純泉ですが、高温かつやや硫黄臭

さて続いては、黒川温泉の発祥にも関わる「地蔵湯」。身代わりになったお地蔵さんを大切に守り続けたところ、湯が湧いたとかで、ここが黒川温泉の発祥になります。

外見から「地蔵湯」という雰囲気が漂う
地蔵湯の向かいにある地蔵尊
料金を入れると自動で扉が開くという近代的な入口

しかし、中に入ればすさまじく年季の入った古風な外湯。

完全にジモ泉
外来入湯の方は8:00-19:00まで
湯舟はそこそこ広く数名は余裕で入れます 大きな湯舟は適温
しかし、隣の小さな湯舟は、かつて浸かったこともないほどの激熱 別府を超える熱さで一体だれが入れるのか…という温度でした

分析表もなく、おそらく単純泉でしたが、味わい深い外湯を日中から独り占めでした。外は土砂降りの雨、癒しの温泉に身をゆだねて…

まるすず橋 左端には「新坪湯」

次は、ゆるり旅の最終回、阿蘇山麓と豊後竹田を周ってきます。豊後竹田はキリシタンの里でもあり、どんな歴史を見られるのか…。  (つづく)

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至福の温泉

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