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#ちょろけんのメモ 国会中継を見よう(2)

2023年10月24日 衆議院 本会議

(~1時間15分)

 このところ多忙ではあるが、時間をつくって国会中継を見た。政治家を選ぶのは国民自身である。政治家は、国民の信託を受けて国を治めているのだ。私も主権者である以上は、政治家の働きぶりを確認しておくべきだと思い、国会審議を見ることにした。

 私が見たのは、立憲民主党代表の泉健太氏の代表質問であり、臨時国会で行われる代表質問のほんの一部にすぎない。代表質問とは、所信表明演説を受け、各党の代表者が首相を問いただすものだ。なぜ泉健太氏の質問を選んだのかといえば、私が野党共闘に賛成の立場であるからだが、読者諸君におかれては、聞きたい質問を選べばよいと思う。

 泉代表の質問は、物価の上昇による国民生活への打撃をどう防ぐか、おもにそれを取り上げていた。泉代表は、家計への直接支援や中小企業への融資など、量より質の経済政策を提案した。スローガンは給付と減税である。これに対し、岸田首相は生活を支える重要性は認めたものの、インフレは経済を低迷から脱却させるものであると評価した。物価の上昇に対して賃金の上昇が追い付いていないのは、国の責任ではないというような口調だった。
 「検討使」と揶揄される岸田首相だが、この答弁でも、問題の解決策を提示せず、一般論を口にして逃げているように見えた。だいたい、「生活のためにいますぐ手を打つべきではないか」という質問に対して、「生活は大事だと思う。解決策を考えるつもりだ」と述べるのは、答えになっていない。岸田首相の言葉は文法上は間違ってはいないけれども、質問を正面から受けず、巧妙にはぐらかしているわけである。

 立憲民主党の提案のなかで気になったのは「衆議院解散決定手続法案」だ。内閣の解散権に歯止めをかけるための法律案だということである。憲法学上、解散権は内閣が任意に行使できるものとされている。しかし、歴代内閣が衆議院を解散したときは、自分たちに都合のよい時期に総選挙を行おうという思惑があったのではないか。任期満了総選挙は数えるほどしかない。泉代表の言うとおり、解散権は濫用されてきたのだ。議会中心の政治へと変えるために、この法案はぜひ審議を進めてもらいたい。

 

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