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くるまの娘〜家族という終わりのない地獄

宇佐美りん くるまの娘 ー ヒロの本箱

なぜかんこは、この地獄にとどまるのでしょうか?

それは父母に「すがられたから」と言います。

そのために自身がぼろぼろになっても。

赤ん坊のように自分の子供に依存しようとする父母。

このねじれは、『かか』でもみられた宇佐見りん独特の家族観だと思います。

しかし、「家」や「家族」の概念が変化している現代では、ヤングケアラーの問題にもみられるようなねじれは時折みられるように感じます。

大家族で、家長たる父親に絶対的な権力があった一昔前の家族に比べて、核家族化してひとり親世帯なども含めて家族の単位が小さくなるにつれて、親が親で在り続けるのが難しい局面があるのかもしれませんね。

ヒロの本箱