見出し画像

千葉のスギでよく見られる溝腐れについて

千葉で杉を扱っていると、必ず出てくる杉の溝腐れ。

・・・公式には「スギ非赤枯性溝腐病」といわれている。

サンブスギの挿し木に起こりやすく、立木の途中に溝が入り、中が腐る症状で、病気とされている。

千葉は溝腐れが非常に多く、千葉で林業するには避けて通れない。「大きな林業」だとC材とされて、チップ工場に行ったり、切り捨て間伐されたり、はたまた見向きもされず放置されたり・・・。

🌲🌲🌲🌲🌲

「小さな林業」でも、良い森に返していくために間伐対象となる。

腐っている部分を除けば建材に使えると意気込んでいたのですが、判断に窮する面に多々出会う。

・これは使えるのか使えないのか

・何mで切ろうか

結局伐ってみないと分からないのも多い。

ちょうどよく伐れず、捨て材が出たりもする。

また、伐採後は腐っている部分が地面と接している場合も多く、見落としがちになる。

1本のうちの半分以上が建材としては使えない・・・なんてのもある。そうすると、材としての歩留まりは相当悪い😢

採算ばかりを考えてたら、頭が痛くなるので、とにかく対峙するしかない。

🌲🌲🌲🌲🌲

こういう杉林ばかりになってしまったのはなぜか・・・いろいろ考えられていますが、僕は社会の関心が地域の身近な杉からどんどん薄れていったことが大きいのかなーと思うのでした。

<参考>
サンブスギ(千葉県)https://www.pref.chiba.lg.jp/lab.../nourin/sanmusugi.html

枝打ちをするとスギ非赤枯性溝腐病に強い杉林になる(千葉県)http://www.pref.chiba.lg.jp/.../documents/forestletter82.pdf

台風15号にともなう風倒被害と山武杉のお話(地球守)https://chikyumori.org/.../%E5%8F%B0%E9%A2%A815%E5%8F%B7.../

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?