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デジタルカードゲーム上がりの男二人の今

蒼汁とは:
(元?)『Hearthstone』のオタク。プレイヤーであり、配信者であり、キャスター。『Hearthstone』の競技シーンが大幅に縮小したこともあって、今は『Overwatch2』や『VALORANT』のキャスターを務めている。

蒼汁と性格は似ても似つかないのだが、境遇は似ている部分がある。どちらもデジタルカードゲームの分野でキャスターをやっており、そしてどちらもシーンが滅び、全く別のジャンルでキャスターで生き永らえているという点が共通している。僕はMOBAで、蒼汁はFPS。ジャンルを横断してゲームの仕事をするというのは実は結構大変なことだ。間の使い方も違えば、コミュニティの文化も大きく違う。同じゲームに見えてやれることや求められることは全然違ったりするのだが、僕も蒼汁も、そういうところに適合するのが得意なのかもしれない。

あるいは、このことからデジタルカードゲームの衰退を憂うこともできる。数年前の爆発的なデジタルカードゲームのブームはすっかり息を潜めてしまったのは事実で、目ぼしい新規タイトルも近年は見られない。今ではポケモンカードやワンピースを筆頭として、むしろ紙のカードゲームの方が流行っていたりする。理屈では四六時中対戦でき、不正も横行せず、不快なコミュニケーションも発生しづらいデジタルカードゲームの方が優れているはずなのだが、気づけば今やすっかり紙の時代に逆戻りしてしまった。このことは実に面白い。カードの資産価値やオフラインならではの余白こそがカードゲームの魅力の重要な要素なのだろうと僕は考えているが、真偽はわからない。

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