子育ては一筋縄にはいかない
僕が子育てで大切にしているのは、「自由」と「この世は天国だと実感させること」の2つだけだ。彼らの自由意思をできる限り尊重し、「人生って最高!」と思ってもらえるように努めている。
しかし、その実践がいつもうまくいっているかというと、全くそんなことはない。失敗の連続と言ってもいいくらいだ。「自由」と「天国」って口で言うのは簡単だけど、それを実践していくのは一筋縄ではいかない。いつも道に迷いながら、葛藤しながら、もがき苦しんでいる。
特に、今小4の長男の子育ては本当にチャレンジングだ。彼は約半年前の小3の秋くらいに‟自閉スペクトラム症”と診断された。幼少の頃から‟この子はグレーゾーンだな”とは思っていたけれど、まさかはっきりと‟自閉スペクトラム症”の診断がつくとは…。そりゃ育てにくかったわけだ。この子には本当に何度も何度も悩まされ、今も悩まされ続けている。
例えばこの子は、感情の抑制がききにくい。カッとなったらすぐに手が出てしまう。しかも、その手の出方が許容範囲を越えている上に、とどまることを知らないので、次男がどれだけの傷を負わされていることか…。成長するにつれて随分ましにはなってきているが、未だに反射的に手が出てしまうことは多い。
ここで僕の中に葛藤が生じるー「どこまで自由にさせるべきか」という。長男がカッとなってしまうのは彼の性質でもあるし、弟が煽って怒らせていることも多々ある。だから彼の意思を尊重して気が済むまで攻撃を許容してやりたいという思いもある。一方で、他者への攻撃は許せないし、弟が傷つくのは見てられないという思いもある。結果的には、後者の思いが勝って、僕もカッとなって長男を怒鳴りつけてしまうことが多い。そして後悔するのだ。「自分も結局、長男と同じことをしてるじゃないか」と。
そんな繰り返し。子育てってほんとに難しい。というか、つくづく自分育てだなと思う。長男には未だに悩まされ続けているけれど、そのおかげで気が付けたことはごまんとある。長男と向き合うたびに、結局は自分自身と向き合っている。
ちなみに「自由」をちょもり家の中心にどっしりと据えるようになったのは、彼の影響が大きい。というのも、彼のこだわりは半端ないからだ。例えば、服は決まった1,2着しか着ることができない。靴下も決まったものしか履けない。だから洗濯をしていて着れる服がないときは大変だ。恐ろしいことになる。また、家のレイアウトなどにも敏感だ。彼にとって今まで慣れ親しんできたレイアウトがちょっとでも変わっていると、無限の癇癪が始まる。一度キレたら止まらないのも彼の特性だ。
こんな風だから、ある意味‟お手上げ”状態になったのだ。彼をどれだけ説得しようと思ってもほぼ不可能だし、勝手にこちらの思い通りにしようと思ったらその報復が半端ない。だから、ある意味では彼を「自由」にさせる以外の道がなかったのだ。いや、ひょっとしたら、無理やりにでも彼を抑え込むという選択肢もあったかもしれない。だけどそんなことをしたら、彼は一体どうなっていただろうか…。
彼は今も難しい。まったく一筋縄ではいかない。だけど、以前と比べると確実に成長してきている。着れる服の数も増えてきている。お気に入りの靴下がないときは代替のやつを履けるようになってきている。弟への攻撃も、彼なりにかなり抑えている。そして、自分で歯を磨くようになった!ーこれは彼にとっては本当に奇跡的なことなのだ。この感動はなかなか伝わらないかもしれないが。。
結局何が言いたかったのかわからなくなってきたが、僕も悩みながら子育てをしているということ。まったく一筋縄にはいっていないということが伝えたかったのでした。これからももがきながら、「自由」と「天国」を大切にしていきます。一体ちょもり家の子どもたちはどうなることやら。。
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