卒業式PTA会長の祝辞
私はPTA会長である。
先日、息子の通う小学校の卒業式で、
PTA会長の祝辞を述べてきた。
卒業式の前日に祝辞の内容を原稿に書いた。
その内容は、「夢を持ちましょう」というありきたりなものだった。
卒業式では、その原稿を見ながら祝辞を述べるのだ。
簡単な仕事だ。
安心して眠りに付き、翌日学校に行った。
いざ、卒業式が始まると、思いもよらぬ事が起こった。
卒業証書をもらう前に生徒達が、
ひと言「夢を語った」のである。
愕然とした。
これでは、夢を持つ生徒に夢を持ちなさいと言う、間抜けなPTA会長になってしまう。
私は、PTA会長の挨拶までの時間、頭をフル回転し、「今日語った夢をいつまでも忘れずに努力してください」という内容に変えた。
原稿を書き直す時間も場所もない。
そもそも式の途中で会場からPTA会長がいなくなるのはありえない。
「PTA会長祝辞!」
名前が呼ばれ教壇に立ち、生徒たちの前で
アドリブで、「今日語った夢をいつまでも忘れずに努力してください」という内容を3分程語った。
なんとか形にしようと、無我夢中で喋った。
式の後、先生達から
「暗記なさってくれたのですね!」
「言葉がスッと入ってきました!」
「生徒達が真剣に聞いていました!」
とめっちゃ褒められた。
先生から褒められるってめちゃくちゃ嬉しいなぁ。
これが、ウチの息子の小学校の伝説のPTA会長の伝説のスピーチと刻まれるんだろーなぁ
オッホン!
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