兄弟児

知らなかった単語【兄弟児】

病児の兄弟をそう呼ぶらしい。

末っ子が生まれたとき長男は小学校入学したばかり。真ん中が年少さんだった。

病院の面会時間は14時〜20時…
せめて午前中なら上2人が学校、幼稚園に行っている間に行けるものを…特例で午前中が許されたのは末っ子が生死を彷徨っていた時と、オペの後1週間ぐらいかな？？

なので、私の友だちはシフトを組んで上の子たちを預かってくれた。
習い事は自分でつれていきたいから、末っ子の面会は平日は週2日。あとは土日のどちらかに旦那と一緒に。

もちろん、子どもは病棟に入れない。

仕事をしている友だちまでもシフトに入ってくれて「私、この日休むよ」と上の子預かってくれた。緊急呼び出しがかかって突然友だちの家に置いていったことすらある。
オペの日なんて8時までに病院に行かなきゃ行けないから、6時半に友だちの家に連れて行っていた。

土日のどちらかは夫婦で面会に行っていたので、上の子たちは友だちファミリーがいろいろ連れ出してくれていた。公園、競馬場、梨狩り…etc…

一年生なったばかりと超絶人見知りの年少。拗ねてもおかしくないお年頃。
「なんで、あの子ばっかり」「自分だって甘えたい」「ママに相談したいことがある」そんな鬱憤が溜まりやすいと言う兄弟児。

が、幸いウチの子たちにはその兆候は見られなかった。週3日。大好きな友だちの家で薔薇色の日々を過ごしていたらしい。

夕方、病院から帰り友だちの家に迎えに行き、そのまま夕飯をご馳走になり、子どもらはお風呂に入れさせてもらって帰ってくる。
兄弟児特有の問題が出なかったのはひとえに友だちのおかげだ。

入院、3ヶ月。上の子たちは末っ子に一度も会っていない。治療にあたる医師にもほぼ会っていない。（どうにもやりくりつかず連れて行ってロビーで待たせ、医師に会った事がある）

病児がいると「医者になりたい」という兄弟が出てくるかと思っていたが、なんせ、リアルタイムで見てないから志しようがない。

かわりに我が家の兄弟児。毎日薬を飲む末っ子を見ている。から、長男は「製薬研究をしたい。末っ子の心臓病を治す薬を作りたい」と。さ。

頼むぞ。