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着物録*2023年1月

今年から、読書録に加えて着物録もつけることにしました。
わたしはどうやら着物を持ちすぎているようで、よく人に、
「何着もってるの?」
と聞かれて、
「さあ……?」
と答えています。
だってわからないんだもの。

以前は「浴衣はありすぎて、これ以上増やすと夏の間中に1周できない」とよく言っていましたが、いま棚に積まれた袷の着物をみて、
「これも季節中に1周できるかな…… 季節ものもあるしな……」
という気持ちになっています。

そんなわけで、とにかく何を着たか残してみよう!
と思ったわけです。
一応、読書と着物のアカウントとして作ったわけですしね。

それでは、今月の着物コーディネート、ご覧ください。

1.扇に菊牡丹

新年はじめましてのお着物は、どちらもずっと持っていたのに初めて袖を通し結んだものです。
白地に青線の菱形、燕脂色の扇の散る小紋は、なにしろ「白地」ということで、いままでずーっと避けていました。
白地って、洋服でも怖いじゃないですか、汚しそうで。
これは祖母の箪笥に眠っていたものです。

ところが、この帯。
青地に華やかな水色の菊とピンクの牡丹の咲き誇る名古屋帯ですが、これはメルカリで一目惚れしてポチったあと、合わせる着物がなかなか思いつかず、数年間眺めるだけで終わらせていたものでした。
わたしは色の濃い着物を多く持っているので、ちょっと色味が喧嘩しそうだな、と思って。

でもせっかく正月だしな、と思って、白の着物に派手な花柄の帯を締めてみました。
着物の青と帯の青がマッチして、派手なのにシンプルなコーデになったと思います。

2.ピンクに花束の中振袖

これを書いている時点で、「色の名前、勉強しよ……」て思いました。
これは友達と川越散歩に行ったときのコーデ。
寒いので、もちろん上には着物コートを着ているのですが、冬のお出かけの何が寂しいって、せっかくの着物がコートでほとんど隠れてしまうことです。

この中振袖は、たしかリサイクルで買ったんだったかな……
わたしは着物歴8年か9年目ですが、初期の頃に買った着物も今でもがんがん着ています。
気に入ったものだけが手元に残っていって、数がすごいことになっているのですが、長年残っているものは好きなものばかりです。
ド派手なマゼンダピンクの着物に、ブルーグレーの線で花束?リボン?の柄が織り込まれています。

なので帯はシンプルに白で。
柄に入っているグレーが、着物のブルーグレーの線とマッチするかなと思いました。
本当は銀座結びにしようと思ったこの帯、ポイント柄だったために急遽お太鼓にしました。
このところずっと銀座結びが気に入っているので、久しぶりのお太鼓。
待ち合わせに間に合ってよかったです。

3.快適温泉和洋ミックス

正月休みに温泉にも行きました。
「休みの日はとにかく着物をきたい!」人間なので、温泉にも着物で行きます。
とはいえ着脱を簡単にしたいので、タートルネックセーター+ロングプリーツスカートの上に、ウール着物をシンプルな半幅帯で止めただけ。
超絶楽ちんミックスです。
完全に休日モード。

ウール着物は、これも通販だったかリサイクルだったか。
青地とマゼンダピンク、紫の色合わせが好きで買いました。
帯はたしか、リサイクル屋さんでおまけでもらったやつ。
色味が着物の柄とぴったりです。

この日は特に寒い日で、館内着の浴衣だけでは寒くてしかたなく、浴衣の上に着物を腰帯だけで羽織っていましたが、温泉のスタッフさんにやたら褒められました。
どや。

4.漆黒のマジョリカ、自作名古屋帯を添えて

年末年始に名古屋帯を手作りしたことは、以前記事であげました。
その帯を早く使って上げたくて、黒地に銀のマジョリカお召と合わせて、強い女コーデ。
自分でも思うし,まわりにも強い強い言われました。

着物のほうは、リサイクルで買ったもの。
わたしの着物のほとんどはリサイクルです。
銀の柄がなんて名称なのかわかりませんが、なんとなく洋風で、モダンな感じになります。

帯の柄も深緑に黒と銀のアールデコっぽい花柄なので、着物との相性完璧でした。

あと、遊びでブルーアッシュの入ったボブのウィッグにしたので、さらにパワーアップしています。
だれもわたしに近づけまい。
ふふふ。

5.新たな船出

この緑の矢羽模様の着物も、好みドンピシャでリサイクルで即買いしたものです。
この手の緑、着物ではなかなかない色で、出会えたら買わないといけないのです。
しかも、八掛が赤紫なんですよ!
なんて可愛いんだ。

帯もリサイクルでみて即買いしたもの。
船舶模様は一時期流行った柄らしいのですが、今はあまり作られていないようで、リサイクルでは一定の価値と人気を持つものです。
しかもこの子は、なんと柄が総刺繍。
贅沢!

オレンジは本来わたしにはあまり似合わない色なのですが、着物の矢羽の色に近い色味だったので、わりと難なく収まっていますね。
そして、帯の柄を最大限に活かしたくて、この日は「引っ掛け結び」という昔の帯結びをしています。
帯枕も入っていないので、椅子に座っている時間が長い日で、かつ帯の柄をバーンと出したい日にはぴったりです。
帯のアンティークみも、いい具合にはまっています。

6.雨模様でも菊模様

雨の日のつよーい味方。
それがウール着物。
実際この日は雨降らなかったんですけどね、怪しかったので念のため。

こちらもメルカリでポチったもので、ウールにしては薄手、そしておそらく捻染?っぽいです。
豪華絢爛(素朴)という絶妙な色合い。とても好きです。

帯はリサイクルで買った半幅帯。
わたしにしては珍しく、ざっくりした織の風合いですが、色味がパキっとしていて、全体が引き締まる気がします。
たしか映画に行く日だったので、背中は簡単に貝の口にしています。

あとはわたしにしては珍しい羽織。
これも同じくリサイクルで購入。
なんかそのとき、「黒の羽織かっこいい!」ブームが自分の中できていて、しかもキラキラした木立の柄が美しかったので買ったのですが、なんとなく秋〜冬っぽくて(紅葉〜枯木っぽい)着る機会を逃し続けていたものでした。
着れてよかった。
派手な柄の着物は、黒が入ると一気に引き締まりますね。
良い学びを得ました。

7.ダイヤ柄の洋装ミックス

この日は健診とランジェリーのフィッティングの予定を入れていたんですが、もはや「休みの日は着物以外着たくない(仕事着だから)」の領域の人間なので、下はロングスカートにブーツという、シンプル洋装ミックスにしました。
これで健診行きましたとも、ええ。

この手のコーデのときは、おはしょりをたっぷりとらないといけないのですが、そうするとスカートのお腹部分が膨れてしまうという難点があります。
そこで今回は、腹回りに伊達締めをして、物理的に厚みを消す、という力技に出ました。

お着物はこれもリサイクルの紫の袷。
意外と袖丈が長いです。
そしてこの3色のダイヤ柄、染めや刺繍ではなくて、織り模様なのです。
なので生地にかなり厚みがあって、暖かい。
いやむしろ暑い。

今フィッティングの担当の方が新しくなったのですが、ひたすら感動されまして、フィッティング40分くらいのうち、半分は着物の話してました。
いや、あれほど感動されること、最近少ないもので(わたしの周囲はもうみんな慣れた)、なんだか嬉しいですね。
「リサイクルでいろいろあるんですよ〜」「冬が洋装ミックスできるから始めやすいですよ〜」と宣伝しまくったので、将来の着物民を1人増やしたかもしれません。
やったね。

8.梅が咲いたよ

着物は季節物をその季節に着れるかどうか……
それが「一周できるか」どうかにかかっています。
天候次第なところもあるし。
聞いた話だと、梅や桜、楓などは「枝についている」と季節柄、「枝がない」と通年柄、らしいです。

このお着物は、紅梅が枝についてるんだな〜。
小さいから見えにくいけど。
そんなわけで、そろそろ梅が咲いている今の時期、ほんっっとーにぎりぎりで着ました。
セーフセーフ。
ほかに、梅よりも寿命の短い桜(枝付)の着物もあります…… ぐぅ。

帯の方はアンティークかな?
総刺繍の華やかな帯です。
ちょっと短いので銀座結びがなんちゃってになってますが、ま、ご愛嬌ってことで。

9.やらかし防寒出勤

1月下旬、やたら寒い日があったじゃないですか……
わたし朝が早いので、寒いんですよ。
そんな日に仕事って地獄か……
なにか最強の防寒着は……

と考えてやらかしたのがこちら。

ウール着物の上に、無理矢理カーディガン着て、ロングスカートはいた。
着物で出てるのは襟元だけ。
誰にもバレなかった。
やったぜ。

でも朝のテンションは上がったけど、めちゃくちゃ暖かいし下手したら暑いし、10分早く起きなきゃいけないので、もう二度としません。
たぶんね。

10.お誂え付け下げ

着物を大量に持っている人の「もう着物買わない」ほど信用ならない言葉はありません。
これね、用事でふらっと通りかかったところで着物市やってるって知ってて……
時間潰そうと思って入っちゃったら、見つけちゃったの。

右側のやつね。
完璧にわたし好みの緑。
(柄は及第点。でも絞りと金塗りだからすごい。)
あまりにも良いので、狭い会場を一周して心を落ち着け、また戻ってきて試着をしましたらね。
裄も、着丈も、身幅も、完璧にわたしサイズ。
しかも躾付き。
誰かがわたしのためにあつらえておいてくれたとしか思えません。
おあつらえにしたら倍の値段にして0ひとつ足しても、足りるかどうか。
うふふ、素敵な買い物しちゃった。

帯のほうは、祖母が母とお揃いであつらえていたものらしく、袋帯なんですが、どんなにがんばっても鯉の柄が綺麗に背中に出ませんでした。
なぜだ。

今回はお祝いごと、ということでこんなきらびやかなコーデにしてますが、帯の格を下げればもう少し普段にも着れそうですね。

そしてもうひとつ。
今回は姉の着付けもしました!
左の方ね。

お揃いの赤の鯉の帯で、着物は祖母の訪問着。
いやー、人の着付け、しかもここまでの格のものをするのは初めてで、一回練習しましたけど、難しいですね。

あと礼装だとめちゃくちゃ補正入れないときれいに着れない。
がんばった。

まとめ

以上、1月は10回お着物を着れました!
週5勤務事務職の割に、がんばってると思わない?

2月は引き続き梅と、あとチョコレートっぽいこととかしたいです。
季節が過ぎるのが早くて困りますねえ。

それではまた!


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