いきなり最難関!ピレネーを超えろ!【カミーノへ行こう:本編4】
本日の歩行:20キロ7時間(よくできました)
様々な夢にうなされ、よく眠れないまま5:30起床。
せっかくの個室だったのに…… くそう。
荷物を準備して、先にもらってた朝ごはん(パン1本)を持ってキッチンへ。
バターとジャム、ミルクティーでもぐもぐ。
6:20出発。
外はまだ暗くて、ヘッドライトが大活躍。
HontoからOrrisonは、昨日に引き続いて1番の急勾配。
ぐねぐねと伸びる坂道を、100メートル歩いては休み、200メートル歩いては休み。
月がとてもきれい。
2キロくらいの工程を、1時間半くらいかけて歩いて、ようやくOrrisonに到着。
ほんとはここに泊まりたかったんだよ。
空きがなかったんだよ。
とにかく喉が渇いていたので、オレンジジュース(生搾りだ!)を頼んで一気飲み!
それからお昼用にサンドイッチを買って、水を補給していざピレネーだ!
はじめのうちは、坂道も緩やかでてぽてぽとそれなりのスピードで歩ける。
やばい、速過ぎるかも、とスピード調整しつつ(すぐ調子に乗る)、できるだけ一定の速度で。
途中全然立ち止まらなくていいから、やっぱりはじめの急斜面が急すぎたんだよ。
そんなことを思いながら、多分1時間くらい歩いたころ。
風が、すごい。
そして寒い。
気づけば山に稜線を歩いているのである。
東から吹き付ける風がもうやばい。
横殴りになったり、向かい風になったり。
しばらく耐えたけど、結局全装備(フリース、薄手の防寒、レインスーツ)を着込む。
これでちょっとまし。
そして頭が寒い。
痛くなるくらい寒い。
周りを見ると、ニット帽率高し。
我、日本購入速乾涼しい軽い帽子。
あかん、頭が死ぬ。
あと鼻も死ぬ。
ふと思いついて、シルクの腹巻とシルクのヘアキャップを取り出して装着。
快適。
明日もこれにしよ……
間違っても速乾冷却のターバンをしては行けない。
風に煽られつつ、本気でバランスを崩しつつ、歩くこと2時間。
途中にフードドラックがあってショコラショーを買って休んだ以外は、立ち止まりすらせずひたすら歩く。
だって風がキツイから。
立ち止まったら寒さで死ねる。
そんなこんなで、ようやく風が落ち着いてきたな、と思ったら、左手に斜面、右手に森。
そう、フランスとスペインの国境沿いを歩いていた!
そしてあっという間に国境越え!!
さようならフランス、こんにちはスペイン。
歩いて国境越えって、なんか感慨深いな……
次第に変わる植生に目を見張りつつ(詳しいことは何もわからない)、いつのまにか森の中を歩いている。
おぉ、風がない。
ひたすら平なんだか降ってるんだか登ってるんだかわからない道を歩き、最後にガッと登って、「こっから降りますよ」ポイントに到着する。
ここから先は、3キロくらいで500メートルくらい降る。
等高線地図見るとちょっと意味がわからない。
道自体は穏やかなのにやたら急な斜面を降り、のどかな道を歩き、またちょっと降り、を繰り返す。
この時点で12時くらい。
昼休憩ポイントを完全に逃した感じでひたすら進む。
途中、さすがにサンドイッチが可哀想かな、と思って、平な道を歩きながらもしゃもしゃ。
周りに全然人がいないのでやりたい放題である。
最後の3口くらいで、道沿いにちょうど良い岩を見つけてそこに腰掛け、もぐもぐごっくん。
フランスパンにハムとチーズなので、とてもおいしいけどとても顎が疲れる。
あと飲み物もいる。
飲み物がいる、がけっこうネックで、この時点でうっすらトイレに行きたくなりつつあったのだが、いかんせん目的地に着くまでにトイレはないし、自然に帰れそうな良さげなポイントもない。
のでがまんがまん。
中継ポイントの教会(閉まってる)を除いて、最後の1.5キロ!
森の中を歩く。
最後の最後、放牧の馬に道を塞がれ、ごめんね〜と言いながら無理矢理押し通る。
通れてよかった。
そんなこんなで目的地到着!
チェックインの14時より前につけたのでよかった。
14時になったら速攻でシャワー、速攻で洗濯して、それから軽く昼寝。
室内寒すぎ問題。
洗濯が乾いたので外に出たら、外の方があったかかった。
夜ごはんは19時。
20時から近くの教会でミサ。
ミサ行ってみてから寝ようかな。
もうすでに眠いけど。
とりあえず最難関のピレネー越え、12キロ近い荷物でよく乗り切った!
無事でよかった!
明日もがんばろー!
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