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本棚にある本を片っ端から紹介するSeason3

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わたしの本棚、まだまだ本が詰まってるんですよ? 本棚にある本の思い出や感想を、気の向くままにつづる自分だけが楽しい企画です。 今年も電子書籍も対象にしています。 本の枕(一文目)…
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#本棚本

「バルサは滝の上に立っていた。」

文章はこう続く。 「すぐ左脇に、洞窟が、ぽっかり口をあけている。」 上橋菜穂子著『闇の守…

「「おらおらおら。オレらが甘ェ顔してる間に、おとなしく出すもん出した方が身のため…

スレイヤーズ風物詩、調子に乗っている盗賊の前口上です。 どうせこのあとぶっ飛ばされるのに…

「勉強やダイエット、そして家事から整理整頓まで、なにかをやろうとしたとき、あなた…

あなたは直前徹夜派ですか?それともコツコツ積み重ね派ですか? 本田直之著「なまけもののあ…

「私が薬膳に興味を持ったいちばんの理由は、疲れやすい体質を根本から変えたかったか…

七沢なおみ著『お部屋で「薬膳カフェ」』(祥伝社、2004年) もう20年前ですか。 (まじか) …

「その日、世界北東に位置する戴国は、まだ浅い春の中にあった。」

小野不由美著『黄昏の岸 暁の天』(新潮社、2014年) プロローグから、10年。 その10年の時間…

「玉依姫と云ふ名はそれ自身に於て、神の眷顧をもっぱらにすることを意味して居る。」

八咫烏シリーズの始まりでもあり、シリーズの中でも異色なのが、この『玉依姫』ではないでしょ…

「「島﨑、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」」

珍しく有言実行で、早速本を買ってきました。 宮島未奈著『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社、2023年) 今回の本屋大賞を受賞したこの作品。 表紙の感じで「たぶん好きだろうな」と思い、本屋さんで手に取って1ページ読んだところでレジに向かった。 気分が爽快になる文章だと思った。 実は今日買ってきたので、まだ1章しか読めていないのだけれど、ザクザク読める。 言葉のキレがいい。 とてもドライなのに、夏の眩しさを感じる。 物語は主人公を成瀬にしておきながら、友人の島﨑の視点で

「この道を通ったことがある。」

はじめての場所なのに知っている気がする。 そういう感覚を「既視感」という言葉で呼ぶと知っ…

「水色というと、あなたはどんな色を思い浮かべますか?」

わたしはね、水平線の近くの透き通った空の色。 ”水”色、なんですけどね。 空の色と、水の色…

「人はどうして本を読むのでしょう?」

本当、なんででしょうね。 寺田真理子著 『心と体がラクになる読書セラピー』(ディスカヴァ…

「エドガー・アラン・ポーが「モルグ街の殺人」を発表したのは、1841年のことである。…

うん。 あの。 何度も言っているように、わたしはミステリの「なんかおもしろかった」感は覚…

「クイズです。」

しょーーーーーっじきに言いますね。 わたしこの本、電車の中で1時間くらいで読めちゃったんで…

「静寂がー 朽ち果てた遺跡によどむ闇を満たしていた。」

最近久しぶりにスレイヤーズ第三部を読み返したら非常に元気が出たので(人馬事故とノーストさ…

「「イギリス人は動詞で泣く、日本人は副詞で泣く」といわれている。」

窪薗晴夫編 『オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで』(岩波書店、2017) 言語が好きなので、こういう本を見るとつい読みたくなってしまう。 しかもこれは「岩波科学ライブラリー」新書。 岩波の新書で内容を外すはずがない(岩波書店に対する圧倒的信頼感)。 さて、いま手元に辞書がないので、英語で「泣く」を思い出そうと必死なのだが、"cry"と"weep"しか思い出せなかった。 英文学を学んだ脳みそよ、もう少しがんばってくれ。 "cry"は日本では中学で学ぶ単語で、単に「