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本棚にある本を片っ端から紹介するSeason3

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わたしの本棚、まだまだ本が詰まってるんですよ? 本棚にある本の思い出や感想を、気の向くままにつづる自分だけが楽しい企画です。 今年も電子書籍も対象にしています。 本の枕(一文目)…
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記事一覧

「私が薬膳に興味を持ったいちばんの理由は、疲れやすい体質を根本から変えたかったか…

七沢なおみ著『お部屋で「薬膳カフェ」』(祥伝社、2004年) もう20年前ですか。 (まじか) …

「その日、世界北東に位置する戴国は、まだ浅い春の中にあった。」

小野不由美著『黄昏の岸 暁の天』(新潮社、2014年) プロローグから、10年。 その10年の時間…

「玉依姫と云ふ名はそれ自身に於て、神の眷顧をもっぱらにすることを意味して居る。」

八咫烏シリーズの始まりでもあり、シリーズの中でも異色なのが、この『玉依姫』ではないでしょ…

「「島﨑、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」」

珍しく有言実行で、早速本を買ってきました。 宮島未奈著『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社…

「この道を通ったことがある。」

はじめての場所なのに知っている気がする。 そういう感覚を「既視感」という言葉で呼ぶと知っ…

「水色というと、あなたはどんな色を思い浮かべますか?」

わたしはね、水平線の近くの透き通った空の色。 ”水”色、なんですけどね。 空の色と、水の色…

「人はどうして本を読むのでしょう?」

本当、なんででしょうね。 寺田真理子著 『心と体がラクになる読書セラピー』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2021年) もっと前に読んでいた気がしましたが、2021年でしたか。 この本は、日本読書療法学会会長の寺田氏が書いた、「読書セラピー」の本です。 詳しくは調べていないんですが、パチモンのセラピーとかではなくて、大学での研究結果等もあるちゃんとした学会のようです(雑ですみません)。 学問的裏付けらしいこととしては、どこかで読みましたが、1日6分の読書でストレス

「イギリスの首都ロンドンの中央部にあるトラファルガー広場。

イギリス王室、と聞くと、いまだにエリザベス女王を中心とした光景を思い浮かべてしまいます。…

「エドガー・アラン・ポーが「モルグ街の殺人」を発表したのは、1841年のことである。…

うん。 あの。 何度も言っているように、わたしはミステリの「なんかおもしろかった」感は覚…

「クイズです。」

しょーーーーーっじきに言いますね。 わたしこの本、電車の中で1時間くらいで読めちゃったんで…

「静寂がー 朽ち果てた遺跡によどむ闇を満たしていた。」

最近久しぶりにスレイヤーズ第三部を読み返したら非常に元気が出たので(人馬事故とノーストさ…

「「イギリス人は動詞で泣く、日本人は副詞で泣く」といわれている。」

窪薗晴夫編 『オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで』(岩波書店、2017) 言語が好き…

「洋食屋「円服亭」は、東京都文京区本郷の高台にある。」

研究者、というものに憧れます。 一つのことにずっと疑問と情熱を注ぎ続け、それを仕事にして…

「ところで、「そのなか」はどんな具合だったかと訊ねられれば、私は言下に「素敵だった。楽園だった」と答えるだろう。」

この書き出し自体は、サルバドール・ダリの著書から抜粋されているもので、なんでこれが使われているかというと、今回の本がこちらだからです。 有栖川有栖著『ダリの繭』(KADOKAWA、1993) 今回は火村シリーズの長編です。 例によって、どんな事件だったか覚えていないやつです。 この程度ならネタバレじゃないよな……という範囲でいうと(文庫のカバー裏にもあるし)、とある男が、フロートカプセル、なんか疲労回復とか系のマシン、の中で死んでいた、という話。 で、その男がダリに傾倒し