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Not Suiko About Diary 09.02.2021

甘くみていた。
平日の午後で60分待ち。
同年代から上の世代に混じって、
若い世代もたくさんいる。

東京現代美術館でやってる
石岡瑛子展だ。

資生堂時代はよく知らないけれど、
パルコや角川は子供の頃よく観ていた。
良い悪いじゃなくて、
メチャクチャインパクトがあった。
大人たちが「よくわからないねー」って
言っていたのも覚えてる。

リアルタイムではやはり
映画の衣装デザイン。
世界で活躍するすごい人って
イメージだったけれど、
改めておもしろいと思った。

過去の回顧的な展示としてではなく、
石岡瑛子がもがきながらも
カタチにしてきた足跡に希望を感じた。

「あの時代だからできたんだよ」
って声も聴こえてきそうだけど、
あの時代にはあの時代だから
できないことがあったハズ。

そういったしがらみと人生をかけて
戦ってきたんだと感じた。
どうすれば自分が求めている
カタチを表現できるのか?

そのためにはクリエイティブだけでなく、
お金や商業といった資本主義とも
向き合わなければならない。

その結晶が今回の回顧展だと感じた。

閉館まで観たあと、
数年ぶりに魚三へ行った。
コノ字カウンターで安くて
うまい魚を出す大衆酒場。
昔はよく行ったが、
しばらく足が遠のいていた。

愛想が良いとは言えない
ご婦人のペースを乱してはいけない。
絶妙なタイミングを見計らって
注文しなくてはならない。
その間がある意味楽しい。
スムーズに注文できても、
おはこなんてコトもある。
難易度はとても高いのだ。

でも、こんなお店でも大繁盛。
このご時世なので以前よりも皆、
結構静かに飲んでもいる。

需要と供給。
過剰すぎて慇懃無礼に感じる
お店が多々ある。
けれど、嫌なら来なければいいワケで、
これでいいんだよなって強く感じる。

石岡瑛子の才能を発揮した商業と、
変わらぬ魚三スタイルの需要と供給。
資本主義とは何かを考えるさせる
良い一日だった。

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