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Not Suiko About Diary 02.04.2021(17 days left)

濃密な1日、寫眞館ゼラチンの
個展を2つハシゴした。

一つ目は吉祥寺の個展、
まずプリントプロセスをギャラリーで
再現する暗室パフォーマンスを鑑賞。
暗室作業はわかっているし、
どんなコトをしているのかも知ってはいた。
だけど、実際にプリントが生まれる
プロセスを目の当たりにすると
また違ったか印象。

所作の一つひとつにらしさが滲み出ているし、
摩訶不思議な像が浮かび上がるリアルな感動。
見て感じてもいないコトを言葉と経験から
知ってるつもりでいたコトを痛感。
本当に知るためには時間と空間を共有して
自分自身で感じなければと改めて思った。

作品も個展ごとに刺激を受ける。
アリスという人形作家の作品が
今回のモチーフだけど、
間違いなく寫眞館ゼラチンの作品として
新たな命が吹き込まれている。
撮って記録するという
写真の性質を明らかに超えている。
偶発性のあるプリントだから
1枚として同じものはつくれない。
だから、同じネガから生まれるプリントにも
一枚一枚味わいがある。
同じものを複製する価値を
明らかに拡張している、恐るべし。

プリント自体にも大きな刺激を受けた。
プロセス自体はシンプルなのに
印画紙の特性を考慮して
写真と水墨画の狭間を漂うような
質感を生み出している。
ヴィンテージプリントなど
一部のもの以外に不感症になっていた。
自分も含めて写真の限界を感じていた。
でも、今回のプリントを感じて
まだまだやれるかもと、
可能性を感じることができた。
来週、久々暗室入ろうと思った、感謝。

首振りdollsのアー写を撮った流れから
開催となった展示へも行った。

こちらはデジタルで撮影、出力した作品を
嘘偽りなく広い会場の全面に
張りまくっている。
同じ写真でも
ゼラチンシルバープリントとは違う。
紙自体も特別なものは使っていないし、
藁半紙などあえてラフな紙も使用。
そのラフさがバンドという媒体、
ロックの未熟さ荒削りさと
上手く結合している。
そして、なによりも見る者を圧するチカラが
あの空間には宿っていた。

同じ作家が同時期に
写真のというメディアを使いこなしている。
写真に満足できない、
限界を感じていたコトがなんか恥ずかしい。
まだまだやれるって思えたことに感謝する。

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