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希望は、死なない〜人工授精を諦めない

忙しすぎて、noteを書く時間こそずっと持てなかったが、経過について報告しなければならないので、今日こそ書こうと思う。

結論から言うと、4回目の人工授精はだめだった。

正直、だめだったパターンは想定したくなかったので、今回はその後の動きについてどうするか何にも準備していなかった。
落ち込む暇もなく、1日というわずかな時間で今後についてどうするか考えなければいけなかった。

そして、考えた末、5回目にチャレンジすることにした。

日本への帰国が迫っているので、5回目は帰国直前で行うことになる。
既に私は200万円近くこの妊活で使っている。
でも、この世界には妊活にもっとたくさんお金をかけている人も少なくないので、この金額はそんなに実は高い方ではないかもしれない。
しかも、シングルとしての妊活という、パートナーと出会って、その人との子供を作る作業を全て端折るという、そのプロセスを何もかもスキップしたことをしているので、多少お金がかかるのも致し方ないと、時を経るに連れて、納得できるようになった。
しかもお金さえ払って夢に近づけるなら、ありがたいことですらある。

実は一部海外精子バンクのドナー精子の価格は今値上がりしている。
物価の上昇に伴うものなのか、市場価値が高まっているからなのかは分からない。
でも、私の希望するドナーの精子はギリギリ在庫があって、そのことも今回諦めることができない理由になった。
数ヶ月後にまたトライしたくなった時にはもう在庫がないかもしれない。
それならば、今やるしかない、と。
結果的に体外受精を1回したときの金額と変わらなくなってしまったが、2つ目のクリニックのドクターが「体外受精でも妊娠するとは限らないから、人工授精を何度もトライするあなたの気持ちもわかる」と言ってくれたことを思い出した。
理論を信じなければいけないドクターも、最終的には精神論を支持してくれたことが、私は嬉しかった。

人工授精は繰り返しても意味がないという意見もあるようだが、幸いにも私が人工授精をしているクリニックは(お金儲けのためかもしれないが)何の反対意見も私に押し付けることなく、私の好きなだけ挑戦させてくれている。

そして、理論とは裏腹に、私は毎回、確率は上がっていっていると確信できている。
これも再挑戦するしかないと思った理由である。
それはスピ的な感覚ではなく、はっきりとした事実がある。
まず、一つ目は、甲状腺の数値がはるかに改善したこと、二つ目は生理周期が正常に戻ったこと、そして三つ目は生理痛がなくなってきたことである。つまり、体のコンディションが絶対的に良くなってきているのである。
これは、これまで妊活のために自分がこの数ヶ月してきたあらゆることの努力が少しずつ実を結んだことによるものだと思う。

私のおばあちゃんは、現在92歳で、ここ数年施設と病院の出たり入ったりを繰り返している。体を壊し、病院に入院している間は、毎回必ずボケてしまい、家族の名前も分からなくなってしまうが、体が回復すると、ちゃんと会話ができるようになり、家族の誰が誰だかもわかるようになる。
毎回ハラハラするような病気にかかってしまうので、本当は体が回復することだけでも奇跡なのに、ボケまで必ずちゃんとしっかり治っている。
私は、人間は少しなら、若返ることができるのだとおばあちゃんに毎回証明してもらっている。
これは、家族を愛するおばあちゃんの生きることに対しての執念だと思う。

私の中にはこのおばあちゃんの血が流れている。
簡単に老いに負けるわけにはいかない。
私の細胞は、卵は、必ず若返る。
少なくとも、希望を失っては、目標に近づかない。

どんなことがあっても、ママは絶対に希望を持ち続ける。
ママは毎日少しずつあなたに近づいてるからね、いつか必ずあなたに会える日が来るからね。
そう遠くない未来に出会えるであろう赤ちゃんに、毎日そう伝えて、私は今1日1日を大切に過ごしている。



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