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【六寸刻文皿】の道行

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2020年に発表した「八寸丸皿 百果刻文」を小さくリサイズした「六寸丸皿 百果刻文」の道行です。様々なフルーツをレリーフ状に彫刻したデザインで、製法である「圧力鋳込」や「石膏型」…
本マガジンは「上出長右衛門窯の道行」からの抜粋です。月額500円/初月無料の「上出長右衛門窯の道行…
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2022年2月の記事一覧

【六寸刻文皿】の道行#6「我らの道すじ」

こんにちは。上出惠悟です。 2月24日の朝、しばしの休息を得た私は、嬉野の露天温泉に浸かりながら贅沢に空を見上げていました。美しい青空でしたが、なんだか雲の動きが慌ただしいようで、遠くの空の下で暴力に震えている人たちを想像しました。彼らの苦しみを思うととても心が痛みます。 どんな国にもその土地の文化や伝統があり、それらを育み育まれた命があります。微力な私でも文化で世界を繋げようと、明るい世界をつくろうと命を燃やして来たつもりでした。尊敬する多くの仲間たちも、これまで私が影

【六寸刻文皿】の道行#5「Time Lapse→」

こんにちは。上出惠悟です。 先日仲の良い友人がニューヨークへ旅立ちました。予備校で出会い、大学卒業まで多くの時間を共に過ごした友人です。卒業後は立場も環境も変わり、私たちは違う場所で社会の波にたくさん揉まれました。片時、お互いの姿が見えなくなっても、波が去って気がつけばまた傍にいて、ゆらゆらと揺られているような、彼とはそんな不思議な縁を感じます。40歳という年齢になっても、新しい世界に身を投じようとする彼を尊敬しますし、純粋に羨ましいと思っています。窯元を継いだ私にとって外

【六寸刻文皿】の道行#4「九谷と絵付/先人の道行②」

こんにちは。上出惠悟です。 「九谷焼は絵付を離れて存在せず」という言葉を生んだ先人たちの道行を、前回に続けてお届けします。皆様がきっと知らないであろう九谷焼と絵付についての歩み、今回は近現代編です。 基本的にお皿の絵付には、装飾という美的な価値の他に機能はありません。そしてこの装飾、美しさこそが九谷焼の真髄なのです。絵で埋め尽くされた古九谷がゴッホなどの西洋画に喩えられるのは、古九谷の余白を活かさない美があるのかも知れません(※古九谷の全てが絵で埋め尽くされている訳ではあ