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『空飛ぶ広報室』有川浩


なりたいものになれなくなっても別の何かになれる。(p.419)


自衛隊の物語をたくさん描いてきた有川浩さんのハード面とソフト面、両方の良さが合わさった1冊。

航空自衛隊の広報室を中心に自衛隊で働く「人」に焦点を当てたおはなし。

もともと有川さんの自衛隊三部作など読んでいて好きだったけれど、こちらはリアリティもあり新しい切り口で取っ付きやすいというか本当にソフトな入口といった感じ。


もともとウェブで連載されていたものが書籍化されたもの。

連載当時高校生だった私は、成績が悪くて補修ばかりの夏休みに学校での空き時間や電車の待ち時間に携帯で読むのが楽しみでした。

なんせ電車が1時間に1本しか来ない地方だったので、買ってもらったばかりのガラケーでせっせと読む日々。笑

そして順調に飛行機やブルーインパルスが好きになりました。


登場人物のモデルになった方がいるとのこともあってか出てくる全員に奥行きがあって魅力的。

綾野剛さんと新垣結衣さんのドラマもとっても良くて、何度でも見返したくなる作品です。

実写化って色々なパターンがあると思うけれど、こちらは大成功だと個人的には思いました。


東日本大震災を綴った『あの日の松島』も収録されています。


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