Twitterがもし100人の村だったら
今日は、簡単な思考実験を書いてみます。
Twitterがもし100人の村だったら
日本には4,500万人のTwitterユーザーがいますが、
もしそれを100人の村に縮めると
どうなるのでしょう。
100人のうち、男性が52人、女性が48人です。
言わずもがな、村人100人全員がTwitterを使っています。
村の平均年齢は、おおよそ30代後半と言われています。
そのうち、Twitterを1日に3時間以上使っているヘビーユーザーは25人です。
Twitter村には、Twitter Blueと呼ばれる課金サービス(=月1000円)があり、これが村の大きな税収となっています。
Twitter Blueの加入者はおよそ10人で、村の税収は月に1万円です。
ツイ廃が増え加入者が20人になれば、月の税収は2万円に増えます。
Twitter Blueによる税収の最大値は、(いまのシステムのままでは)10万円ということです。
昨今、村同士の村民の奪い合いが激しく、InstagramやTikTok、YouTube、さらにはTwitter村に酷似したThreadという新しい村も登場しています。そのため、witter村は税収を増やすどころか、いまでは村民をTwitter村に残すことで精いっぱいな印象です。
さてこの村では、
村の中心地に看板広告を出すこともできます。
この看板広告も村の大きな税収となりえます。
さて、Twitter村には、85人の成人がおり、そのうち70人が有職者です。
70人のうち、30人が転職検討中、または転職が気になっている人たちです。
この村に、「転職エージェント」の看板広告を出すと、30人中2人が転職エージェントに登録をします。
また、有職者70人のうち、ブラック企業に勤めていて、自ら退職を申し出られず、困っているい人が5人います。
この村に、「退職代行サービス」の看板広告を出すと、5人中1人が退職代行サービスに登録します。
Twtter村の女性48人のうち、スキンケア・コスメに興味がある人は35人います。そのうち、ネットで化粧品を買ったことがある人は28人です。
この村に、「化粧品」の看板広告を出すと、28人中2人がその化粧品を購入しました。
Twitter村の男性52人のうち、自分の男性性機能に悩みを抱えている人は20人います。そのうち、今すぐにでも問題を改善したいと考えている人は8人います。
この村に、「ED対策クリニック」の看板広告を出すと、8人中1人がクリニックに実際に通院します。
さて、ここまでの話をまとめると、、、、
村の中心に、「転職エージェント」「退職代行サービス」「化粧品」「ED対策クリニック」の4つの看板広告が置かれることで、各広告主に新しい顧客が生まれました。
そのリターンとして、各広告主からTwitter村に
・転職エージェント
10,000円(限界CPA5,000円×2人)
・退職代行サービス
10,000円(限界CPA10,000円×1人)
・化粧品
5,000円(限界CPA2,500円×2人)
・ED対策クリニック
15,000円(限界CPA15,000円×1人)
の、合計40,000円の税収が入ってくることになります。
この金額は、Twitter村が提供しているサブスクサービスによる税収10,000円の4倍です。
実際には、Twitterにはその他にもビジネスや商品があり、その他プロダクトの広告出稿により、看板広告の税収アップサイドはその数倍、下手したら数十倍はあるでしょう。
つまり、(あくまで単月ですが)Twitter村の税収は、サブスク課金サービスと看板広告では、その税収ポテンシャルは後者に軍配が上がるということを意味します。村人から直接的に税を集めるより、外部経済と村人を接続させて、間接的に税を徴収したほうが、数も単価も大きい税収が見込めるわけです。
これこそが、メディアにおける広告ビジネスのすごみだと言えます。
留意点
今回の思考実験では、単月のTwitter Blueと広告収益の差を比べています。
1点留意すべき点があるとすれば、広告収益は単月のみ発生するものに対して、Twitter Blueのサブスクサービスは毎月収益がもたらされること。単月では数倍の収益差があっても、翌月以降では広告の効果が激減し、サブスクサービスの税収に軍配が上がることも考えられます。
しかし、リアルワールドでは、Twitterは100人の村ではなく、4600万人の大所帯です。そのため、各広告主の新規顧客が突然消えることは考えづらく、メディアビジネスとしては、広告収益が優位でありつづけるであろうというのが私の考えであります。
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