『哀れなるものたち』映画感想文
公開中の『哀れなるものたち』を鑑賞してきました。第80回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞、第96回アカデミー賞は11部門ノミネートしているわりに、上映劇場の箱が小さいのは、R18指定だからかな。
作品には、そこそこ性描写があるものの、女性の目から見てあまりエロさを感じませんでした。主人公のベラがスレンダーボディだったからか、あえて官能的に見せない演出だったのか。自分の欲求を満たすだけ、男性への思いがない描写は、官能的に見えないのかもしれない。
どのシーンも荘厳な美術が散りばめられていて素晴らしかった。空はすべて加工していて、部屋にある調度品の数々はオシャレなものばかり。
物語の設定は、ぶっ飛んでいて、かなり好きなジャンルでしたが、物語としては、ベラの奔放さがちょっと切なかった。たぶん自分も奔放な方で、人に迷惑をかけてきたような過去の記憶もあったりして、みんなが笑うシーンで、全然笑えなかった。
原題は『Poor Things』ですが、『哀れなるものたち』のニュアンスがちょっとピンとこない。 哀れ、かわいそう、欠けた、足りない。うーん。
主人公のベラが成長していく様子は、短期的に子どもが大人になる過程をみせてくれて、人生の面白さ(豊さ)は、移動距離(冒険)に比例する。と言ったNIKE創業者の自伝を思い出しました。
わたしも冒険しなければ!
いつも読んでくださりありがとうございます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?