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本も占いも本当は同じなのかもしれない

昔、好きだった本が読みたいけどもう廃版になっていたので、メルカリで買って読んでみた。作者ももちろん若いし、読んだ当時の私も若い。あれから少なくとも30年ぐらいは経過していんだろうけど、読んでみたら何か違っていた。当たり前と言えば当たり前なんだけど、でも好きなものって時間が経過しても変わらないことも多かったりするから、この感覚は何なんだろう? 青くさい自分がそこに感じられて、なんだか恥ずかしくなって、昔なんて振り返るもんじゃないよな、やっぱり。人は今に生きないといけない。

本を読むということ

やっぱりこの時間がないと自分ではいられないな、と思う。最近はオーディオブックやYouTubeの本要約チャンネルなんかでもいろいろ聞くようになった。活字自体や読むという行為そのものも好きだけど、自分が知らないことをインプットできることが何より楽しい。自分の探していた言葉に出会えること、こころを動かされるワードが目の前に現れるかもしれないというワクワク感。

ずっと楽しみにしていた益田ミリさんの「今日の人生2」が届いた。読み始めるとすぐに読み終わってしまうから、少しずつ大事に読み進めた。装丁も大好きで、手に持っているのが楽しくなる。マイブームの色、ピンクの表紙。

ミリさんの本は素朴だ。「自分の中では大きな出来事でも、誰かに話すほどの出来事ではない」ことがたくさん出てくる。でも、そういう日々の暮らしが実はもっともドラマチックで冒険なんだと思わされる。それほどに私たちは意識的に感じている以上に常に何かを感じ、思い、そのことによって自分が作られ、じぶんの生活が形成されていっている。そして私たちはいつも、その中にいる。
時折、ミリさんのどきどきするような感情が吐き出されたりもしていて、どんな人にもそういう感情が湧き出ることがあるのだ、とほっとしたりもする。自分だけじゃない、と少し勇気が出る。

本当に?

春のコロナ自粛からずいぶんと映画館で映画を見ていなかったんだけど、久しぶりに映画館に行った。その帰りに占いがあったので、試しに見てもらおうと立ち寄ったら「12年に一度のいい1年です」と言われた。

えっと、コロナでやりたいことがほとんどできていないんですけど。とか、もう11月なんですけど。とかいろいろ思うことはあったけど、言わずに帰ってきた。なんか気分だけはよかったんだよね。

あたってもあたらなくてもいい、欲しい言葉が与えられれば。そういう意味で、占いも本も同じなのかもね。

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